【MUSIC LIFE CLUB】クラシックロック・ニュースVol.7
 

NEWS 2018 No.7 (3月20日発行)

ミュージックライフ・クラブ・ニュース第7号です。週2回、クラシック・ロックに特化したニュースをお届けします。どうぞお楽しみください。
 

■アーティスト・ニュース

ドラッグや喧嘩を避けるなら音楽に限る!?

エアロスミスのスティーヴン・タイラーが夏のソロ・ツアーを発表した。これは、2016年に発売されたスティーヴン・タイラーのソロ・アルバム『サムバディ・フロム・サムウェア』をフォローするもので、この作品はビルボードのトップ・カントリー・アルバム・チャートで1位となり、ビルボード200ではトップ20に入った。曲調はカントリーでも彼の声で歌われると全くカントリーに聴こえない、というところが捻れたおすすめポイント。ツアーは6月12日にニューヨーク州のルイストン公演からスタートし、8月7日のロンドン公演で幕を閉じる。
彼は「USA Today」に次のように語っている。「エアロスミスの再来みたいな大げさなツアーをするのが目的じゃないんだ。俺は情熱的だから、音楽活動をしていないと、またドラッグに手を出したり、誰かと口論するようになるだろうし、それって良くないからさ」

スパイナル・タップが日本を笑わせる!

奇跡のカムバックを一度ならずも幾度も果たし、ロック・シーンにティラノサウルス級の巨大な足跡を残したと伝えられる伝説のハード・ロック・バンド、スパイナル・タップ(嘘)。なんと6月にはその所業を描いた1984年のカルト映画『SPINAL TAP』の日本初上映が決定した。ちなみにこの映画、英MOJO誌でザ・バンドの名作『ザ・ラスト・ワルツ』を抑えて堂々世界一のロック映画に選ばれた逸品(これ本当)。レッド・ツェッペリン、ジューダス・プリースト、エアロスミス辺りのファンは笑死確実!6月16日(土)より東京・新宿武蔵野館ほか全国で順次公開される。絶対大きな画面で見るべし。
さらにバンドのベーシスト、デレク・スモールズのソロ・アルバムまで発売される。テイラー・ホーキンス、チャド・スミス、ジョー・サトリアーニ、ドナルド・フェイゲン、デヴィッド・クロスビー等々世代を超えた豪華アーティストがゲスト出演を果たし、盛り上がること必至。笑いもロックの重要なポイントですよ。

■耳寄り情報①

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レッド・ツェッペリン結成50周年記念メモリアル・セット、絶賛発売中!
コージー・パウエル メモリアル・セット(3点セット)も絶賛発売中!
ともに限定セットなのでお早めにお買い求めください。
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ロジャーの新しいソロ作の救世主は、なんとピート・タウンゼントだった

ロジャー・ダルトリーによると、新しいソロ・アルバム『アズ・ロング・アズ・アイ・ハヴ・ユー』のレコーディングに自信のなかったダルトリーは、ザ・フーのバンドの同僚ピート・タウンゼントに説得され、リリースを決意したそうだ。タウンゼントは収録曲のうち7曲に参加している。
6月1日発売のこのアルバムは、2014年に発売されたウィルコ・ジョンソンとのコラボレーション・アルバム『Going Back Home』 に続く作品で、2015年にダルトリーがウイルス性髄膜炎を患った後に完成させていた。

今でも受け継がれているTOTOの「アフリカ」

1982年に発売されて以来、TOTOの「アフリカ」は、カヴァー・バージョンやヒップホップのサンプル、そして口コミで広がるビデオとして独自路線を歩んでいる。
本来「アフリカ」はTOTOの大ヒットアルバム『TOTO IV~聖なる剣』に収録された曲で、このアルバムにはバンドの将来がかかっていた。1978年のデビュー・アルバムはヒットしたものの、それに続く2枚のアルバムはそれほど成功せず、それに動揺したレコード会社は、次の4枚目のアルバムが成功しなかったら契約を打ち切ると、バンドに告げていた。そんなプレッシャーの中、『TOTO IV』は世界中で1,200万枚を売り上げ、年間最優秀アルバム賞を含め、6部門でグラミー賞を獲得した。アルバム収録曲「ロザーナ」も大ヒットしたが、「アフリカ」は全く違うレベルに進み始めた。
作詞を手掛けたデヴィッド・ペイチは、昔通っていた男子校のカトリック教師たちがアフリカで布教活動を行い、その教師たちから聞いたアフリカの話をヒントに作詞をしたと語っているが、ペイチ以外のメンバーたちはこの曲にあまり乗り気ではなかった。だが、結果的にこの曲は『TOTO IV』に収録され、バンドにとって唯一のNo.1シングルとなり、それ以来、継続的にポップ・カルチャー現象として評価され続けている。

ボウイに敬意を表し、町名を変える町が出現

クラウドファンディングでバッキンガムシャーのアイルズベリーにデヴィッド・ボウイの銅像を建てたデヴィッド・ストップス氏が、ボウイに敬意を表し、町名をアイルズベリーからアイルズボウイに変更するキャンペーンを立ち上げた。
アイルズベリーにある“Friars”というクラブは、ボウイが初めてジギー・スターダストのキャラクターを演じた場所でもあり、バッキンガムシャー州ではボウイの才能を永遠に記念しようという意見が高まっていた。今回のキャンペーンに興味を示した地元議会のスポークスマンは、ボウイ像の除幕式が行われる3月25日だけなら、町名の変更が可能かもしれないと語っている。
この実物大の銅像には、スターダストをはじめ、ボウイが演じた様々なキャラクターが刻まれ、制作した彫刻家のアンドリュー・シンクレアは、1975年の映画『地球に落ちてきた男』の撮影中にボウイの顔から型取ったマスクを使用したそうだ。

■耳寄り情報②

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*4月14日、『MUSIC LIFE CLUB』(同日公式ウェブサイトもオープン)の発足を記念して、同日にMLC主催の二つの記念イベントが行われます。

1)4月14日(土):東京/渋谷 duo MUSIC EXCHANGE
MUSIC LIFE CLUB presents LEGEND OF ROCK〜Thanx Cozy Powell , Tribute to Rainbow〜
(レインボーとマイケル・シェンカー・グループのトリビュート・バンドのライヴ演奏ほか、トークイベントが行われます)

2)4月14日(土):東京/羽田 TIATホール
MUSIC LIFE CLUB presents THE QUEEN DAY Vol.04〜JAZZ リリース40周年記念〜
(クイーン・トリビュート・バンド、Gueenのライヴほか、トークタイムではクイーンの初期ディレクター松林氏と『8ビートギャグ』作者シマあつこさんが登壇します)
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ニューヨークのチャリティ・コンサートの模様が試聴可能に

3月15日にニューヨークのビーコン・シアターで行われた“Love Rocks NYC!”の模様が公開された。キース・リチャーズはノラ・ジョーンズと「Make No Mistake」を歌い、”Happy”ではロバート・クレイとゲイリー・クラーク・Jrらと共演した。ビリー・ギボンズ(ZZトップ)は、伝説のテニス・プレーヤーでギター演奏も手掛けるジョン・マッケンローと“Sharp Dressed Man”を演奏し、マッケンローの妻であるロックシンガーのパティ・スマイスも登場した。その他にも、アン・ウィルソンドナルド・フェイゲンエミル-・ハリスなど、大物アーティストらが多数出演。

ジム・モリソンがリザード・キングになった理由

ドアーズのメンバー、ロビー・クリーガー(g)とジョン・デンズモア(ds)が、アメリカの有名なニュース・キャスター、ダン・ラザーの番組で、“リザード・キング(トカゲの王)”のキャラクターに変化したジム・モリソンについて語った。
デンズモア「モリソンはドアーズを結成するまで歌ったことがなかったんだ。コンサートに行ったことはあるけど、自分が歌ったことは一度もなかったと言ってたよ。だから、彼のヴォーカルは天賦の才能だった。ただし最初の頃は、僕らの方は見ても観客に目を向けることすら出来なかったんだ。それが徐々にあのリザード・キングのキャラクターが姿を現したんだ」
クリーガー「僕が思うに、リザード・キングのキャラクターは、ずっと前から彼の中にあったんだよ。彼はそれをいつ表面に出そうか、待っていたのさ。弓矢の弦を引いたまま21年が経って、ようやくその弦を放った気分だって、モリソンも言っていたからね」
ドアーズは、最後に撮影されたコンサート『Live at the Isle of Wight 1970(ワイト島のドアーズ 1970)』のDVDを発売したばかりだが、このコンサートはバンドに不穏な緊張感が漂う中で行われ、2013年に他界したレイ・マンザレク(key)も次のように語っていた。「僕らのステージは落ち着いてはいたけど、実はかなりピリピリしていたんだ。激怒する感情を抑えて演奏していたからね。ジムのヴォーカルは万全だったし、彼は全力を尽くして歌っていたけど、全く筋肉を動かしていなかった。それは彼の心に足かせが掛けられていたからさ」

何故? 商標登録“The End Of The Road”の不思議

pic: Koh Hasebe / Music Life

先月キッスは、ライヴ・パフォーマンス用のフレーズ“The End Of The Road”の独占的使用権を得るために商標登録の申請を行ったが、ツアーを止めるどころか、準備万端だとポール・スタンレーは最近のインタビューで述べている。
「商標登録の申請をしたのは、今回が初めてじゃないんだ。“The End Of The Road”って素晴らしいフレーズなのに、まだ誰も使ってないから驚いたくらいさ。俺たちがこのフレーズを使う時が来るだろうから、その時に誰にも文句を言われず使えるようにしたかったんだ。以前、“Hottest Show on Earth”というタイトルのツアーをやろうとした時に、“リングリング・ブラザーズ”というアメリカのサーカスからダメ出しをくらったから、同じ過ちを繰り返したくなかったのさ。俺たちのツアーには、常に自分たちを表すスローガンや格言があるし、どういう形であれ、何事にも終わりはあるよ。俺にその順番がまわってきたら、俺は見事な形で幕引きをしたいからね。だから、このフレーズを思いついた時に、必ず使えるようにしようって思ったんだ」

麻薬嫌いが大麻医薬品会社の最高責任者になった!

KISSのジーン・シモンズのドラッグ嫌いを知っている人には驚きのニュースだが、彼の履歴書には“大麻薬品会社の重役”という肩書が増えたようだ。
報道によると、シモンズは、カナダ産の大麻、吸入器、肥料などを公に扱うインヴィクタスという会社の製品を“伝道”する最高責任者に就任したらしい。単なる会社の広告塔ではなく、シモンズの任務には、マーケティングに関する助言や、メディアに対するスポークスマン、会社の年次総会や投資家会議への出席も含まれる。シモンズの就任を称賛しているインヴィクタスのCEOは、シモンズをブランディングとマーチャンダイジングの天才と称し、大麻に対するポジティブなメッセージを拡大するシモンズのマーケティング戦略に期待しているようだ。だが、インヴィクタス社は、シモンズがマーケティングを手掛ける新たなベンチャー企業の一つに過ぎない。それ以外にもシモンズは、重要な企業家に関する記事を掲載する『iMOGU』という新しい雑誌の刊行や、セブンイレブンで発売される“MoneyBag Soda”という高級路線ソーダの発表会も準備している。

アルバムで音楽を聴く時代は終わったのか!?

ビジネスで考えるとアルバム時代は完全に終わっているらしい。時代に尻を差し出すか? それとも徹底抗戦か?
 

■書籍/雑誌発売情報

◎絶賛発売中
・『麗しき70年代ロックスター伝説 8ビートギャグ・リターンズ』シマあつこ(著)
・『UFO フィーチュアリング:マイケル・シェンカー
・『BURRN! 2018年04月号』(表紙・特集:マイケル・シェンカー・フェスト)
・『MUSIC LIFE ジョンとヨーコのバラッド
・『YOUNG GUITAR 2018年04月号』(表紙・特集:ランディ・ローズ)
・『BURRN!叢書 19 クラシック・ハード・ロック ディスク・ガイド』¥3,024
・『レジェンダリー・ギタリスト 特集●ラリー・カールトン』¥2,592
・『レッド・ツェッペリン 全活動記録 1968-2007』マーク・ロバーティ(著)前むつみ(訳)¥4,860 (2,000部完全限定)
・『ヒプノシス全作品集』オーブリー・パウエル(著)迫田はつみ(訳)¥5,400 (2,000部完全限定)

◎これから出る本
・『どうしてヘヴィ・メタルを好きにならなかったんだろう』市川哲史(著)¥1,620 3/26発売
・『スティーリー・ダンとギタリスト』¥1,944 3/28発売
・『レジェンダリー・ドラマー 特集●コージー・パウエル~永遠のロック・ドラム・ヒーロー~[増補改訂版]』¥2,952 3/29発売
・『CROSSBEAT Special Edition マニック・ストリート・プリーチャーズ』¥2,160 3/30発売
・『ミュージック・ライフが見たチープ・トリック』¥3,024 4/4発売
・『ミュージック・ライフ完全読本』¥1,944 4/12発売

MUSIC LIFE CLUBとは?

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MUSIC LIFE CLUB、ツイッター始めました。
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ザ・ビートルズ、レッド・ツェッペリン、クイーン、キッス、ジャパン、デュラン・デュランなどのロックスターと共にポピュラー・ミュージックの歴史を作り上げた伝説の音楽雑誌、ミュージックライフ。そんな雑誌と青春を過ごした方を対象にした洋楽ファンの会員組織が“MUSIC LIFE CLUB”です。

2018年4月14日にオフィシャルHPが立ち上がり、60年代~80年代のロック・アーティストの様々な情報と、かつての『MUSIC LIFE』に掲載された記事や写真が掲載されます。同時に会員登録した方には、60年代~80年代のロック・アーティストの最新のCDリリース、コンサート&イベント情報、おすすめエンタテイメント情報が定期的に配信されます。

また、MUSIC LIFE CLUB主催による様々なイベントも決まっています。オフィシャルHP、メールマガジン、イベントなどなどで、永遠に愛すべき60年代~80年代のロック・アーティストの様々な情報を楽しんでください。
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