フリートウッド・マックがリンジー・バッキンガム脱退後初の北米ツアーを発表

全盛時フリートウッド・マック。スティーヴィー・ニックス(左上)とリンジー・バッキンガム(右隣)
リンジー・バッキンガムの後任として新たにマイク・キャンベル(ハートブレイカーズ)とニール・フィン(元クラウデッド・ハウス)が参加するフリートウッド・マックの北米ツアーは、10月3日にオクラホマ州のタルサからスタートし、来年4月5日にフィラデルフィアで幕を閉じるまで52公演が予定されています。

バッキンガムの脱退により、バンドは彼が在籍していた1975年から1987年の曲だけでなく、バンドの全キャリアから選んだ曲を自由に演奏できるようになったようです。

スティーヴィー・ニックスは『Rolling Stone』誌との最新インタビューで次のように語っています。

「1975年以来、自由に選曲したことなんて一度もなかったわ。特定の時期に作った曲以外、興味のないメンバーがいたからよ。でも今は“Rattlesnake Shake”(1969年)の騒がしいバージョンとか、私が大好きな“Station Man”(1970年)もセットリストに入れたいし、“Oh Well”は必ずやるわ」

Setlist.fm”によると、フリートウッド・マックは1977年4月23日以来、「Station Man」(1970年のアルバム『Kiln House』に収録)を演奏しておらず、「Rattlesnake Shake」(1969年の『Then Play On』に収録)は1987年の“Tango in the Nightツアー”で定期的に演奏していましたが、バッキンガムは同アルバム発表後に脱退したため、このツアーに参加していませんでした。

同じく『Then Play On』に収録された「Oh Well」も2009年の“Unleashedツアー”で定期的に演奏していましたが、今回のツアーから参加するマイク・キャンベルは、トム・ペティ&ハートブレイカーズのメンバーとして100回以上もこの曲を演奏してきました。北米ツアーが始まる10月までに2か月のリハーサル期間が予定されており、バンドはその間にセットリストを構築するようです。

「必ず演奏するヒット曲が10曲あるから、3時間のコンサートだとあと13曲入るの。今まで演奏していなかった曲を上手くセットリストに組み込めば、これまで誰も聴いたことのない素晴らしいショウになるわ。リハーサルでは60曲を選ぶつもりよ。1曲目からゆっくりスタートして全曲リハーサルするけど、やりながらセットリストがまとまっていくのがわかるでしょうね」

バッキンガムは、ツアーの開始時期の件で他のメンバーと衝突しバンドを去りましたが、ミック・フリートウッドは、バッキンガムが「クビになった」という言い方を好んでいません。

「“クビ”って言う言葉は良くないよ。彼との間に垣根を作った訳じゃなく、彼と意見が衝突したことで、僕らは停滞という袋小路にハマってしまったんだ。それはバンドの機能として論理的に考えても良い状況じゃなかった。だから、彼とはこれ以上続けられない、という決断に至ったんだ。バンドとして前へ進んでいくにはどうしたらいいか、それを考えた上での多数決意見だからね。でも、僕らは彼を非常にリスペクトしているし、その気持ちはこれからも変わらない。彼の脱退は結婚に終止符を打つようなもので、それには理由があるってことさ」

また、スティーヴィー・ニックスは次のように語っています。

「6月にはリハーサルを始める予定だったのに、バッキンガムは来年の11月まで延期したがっていたの。でも、それって随分と先のことでしょ。私は70公演のソロ・ツアーを終えたばかりだったし、私は一つのことが終ると、すぐ次のことに取り掛かりたいのよ。だって、なんで止まらなくちゃいけないの? 私たちには他にすることがないし、音楽活動は私たちのすべきこと。それを中断したいなんて思わないわ」.
 

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