ゲトー・ボーイズのラッパー、ブッシュウィック・ビルが52歳で死去

テキサス州ヒューストン出身のヒップホップ・グループ、ゲトー・ボーイズのブッシュウィック・ビルが6月9日、膵臓がんのため52歳で亡くなりました。

彼の広報担当者によると、家族に見守られながら安らかに息を引き取ったといいます。ブッシュウィック・ビルは2月にステージ4の膵臓ガンと診断されていましたが、死後も家族に収入があるよう、治療を受けながらニュー・アルバムや本、ドキュメンタリーなど、いくつかのプロジェクトを計画していたといいます。また、ゲトー・ボーイズとのリユニオン・ツアーも発表しましたが、後にキャンセルされていました。

ジャマイカ生まれのリチャード・ステファン・ショウは、移住先のブルックリン北部に位置するブッシュウィックに因み、ブッシュウィック・ビルをステージ・ネームとしていましたが、1986年にゲトー・ボーイズのダンサーとしてグループに参加した時は、小人症のため115センチにも満たない身長から「リトル・ビリー」と名乗っていました。

ゲトー・ボーイズが1991年に発表したアルバム『We Can’t Be Stopped』のジャケットには、恋人と口論した際に自ら右目を撃ち、バンド仲間によって病院へ搬送されるブッシュウィック・ビルの写真が使われていますが、このアルバムは100万枚を売り上げ、グループ史上もっとも売れた作品となりました。