闘病中のエディ・マネーが70歳で死去

1979年10月、サンタナとのダブル・ヘッドライナー公演で来日。1980年新年の号に掲載されたショット。 pic: KOH HASEBE / Music Life / Shinko Music
米ロック歌手でソングライターのエディ・マネー(本名・エドワード・ジョセフ・マホニー)が、5月末に受けた心臓弁置換手術(5月29日MLCニュース参照)の合併症により、9月13日にロサンゼルスで亡くなりました。享年70。
 
エディの家族は次の声明を発表しています。

「残念ながら、エディが今朝早く穏やかに息を引き取ったことをお知らせしなければなりません。愛情あふれる夫で父親だった彼にお別れを言うのは非常に辛く、彼のいない世界は想像しがたいですが、彼の音楽を通じ、彼が永遠に生きることに感謝いたします」
 
エディは先月、ステージ4の食道ガンであることを公表していましたが(8月26日MLCニュース参照)、代理人によると、死因は心臓弁置換手術の合併症だったのだそう。
 
ブルックリン生まれのエディは、警察官だった祖父や父親の影響を受け、18歳でニューヨーク警察の訓練生になりましたが、事務員として勤務した後、1968年には退職していました。

その後カリフォルニアのベイ・エリアに移住し、エディ・マネーの芸名でサンフランシスコのクラブで演奏するようになり、地元のビル・グレアムに見いだされた後、1977年にコロンビア・レコードからデビュー・アルバム『Eddie Money』を発表。「Baby Hold On」や「Two Tickets to Paradise」がヒットしました。1978年にはサンタナの前座を務め、翌年には一緒に来日も果たしています。

80年代初旬からは、MTVやアメリカの音楽テレビ番組にも出演するようになりますが、不作に終わった1983年のアルバム『Where’s the Party?』をきっかけにドラッグ中毒に陥り、表舞台に復帰するまで3年を要しました。1987年には、「Take Me Home Tonight」でグラミー賞の最優秀男性ロック・ヴォーカル・パフォーマンス賞にノミネートされ、2008年には「ロング・アイランド音楽の殿堂」入りを果たしています。
 
エディの訃報を受け、ニューヨーク警察がツイッターに追悼メッセージを掲載しているほか、サミー・ヘイガー、ポール・スタンレー、リック・スプリングフィールドらもツイートし(bestclassicbands.comニュース参照)、ブライアン・アダムス、REOスピードワゴン、キッド・ロック、ラヴァーボーイらは、先週末の各公演でエディの楽曲をカヴァーしています。

ご冥福をお祈りします。
 
REO Speedwagon「Two Tickets to Paradise」
(2019/09/13 : KAABOO Festival 2019, Del Mar Fairgrounds, Del Mar, CA, USA)
Bryan Adams 「Baby Hold On To Me」
(2019/09/13 : Fantasy Springs Resort Casino, Indio, CA, USA)
 
Kid Rock「Shakin'」
(2019/09/13 : DTE Energy Music Theatre, Clarkston, MI, USA)
 

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