スティーヴィー・ワンダーのコラボレーター、マルコム・セシルが84歳で死去

英ジャズ・ベーシスト/レコード・プロデューサーのマルコム・セシル(Malcolm Cecil)が3月28日、長い闘病生活の末、84歳で死去しました。
セシルは、シンセサイザーのパイオニアでもあり、スティーヴィー・ワンダーが70年代に発表したアルバムのコラボレーターとしても知られていました。

シンセサイザーの生みの親、ボブ・モーグ博士の「ボブ・モーグ財団」もツイッターで訃報を伝えており、「伝説的でクリエイティヴな天才、ミュージシャン、エンジニア、プロデューサー、シンセサイザーのパイオニアであるマルコム・セシルの訃報をお伝えすることになり、非常に辛い心境です」と綴っています。

ロンドンで生まれ育ったセシルは、50年代からジャズ・ベーシストとしてキャリアをスタートさせ、60年代にはアレクシス・コーナー率いるブルース・インコーポレイテッドに加入していました。

その後、ニューヨークへ移住したセシルは、ロバート・マーゴーレフと電子音楽デュオのトントズ・イクスパンディング・ヘッド・バンド(TONTO’s Expanding Head Band)を結成し、70年代初期に2枚のアルバムをリリースしました。なお、TONTOは「The Original New Timbral Orchestra」の頭文字をとったもので、セシルが構築した世界最大の多音アナログ・シンセサイザーの名称でもあります。

TONTOを操るセシルとマーゴーレフは、スティーヴィー・ワンダーの目に留まり、ワンダー1972年のアルバム『Music of My Mind』と『Talking Book』、1973年の『Innervisions』、1974年の『Fulfillingness’ First Finale』に参加し、セシルはこれら4枚のアルバムのほか、ワンダーが1991年に発表した『Jungle Fever』(映画のサントラ)の共同プロデューサーも務めました。

またセシルは、クインシー・ジョーンズ、ボビー・ウォーマック、アイズレー・ブラザーズ、ドゥービー・ブラザーズ、ジョーン・バエズ、ビリー・プレストン、スティーヴン・スティルス、リトル・フィートをはじめとする数多くのアーティストともコラボしています。

安らかなる眠りをお祈りいたします。
TONTO & Stevie Wonder
Malcolm Cecil on Creating TONTO
Superstition
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