FM COCOLO『Vintage Hits Parade』月イチ企画【森田編集長 今月の一冊】『至宝のジャズ・ドラムを聴け! 問答無用の名演ディスク・ガイド200』『90年代ヘヴィ・メタル/ハード・ロック ディスク・ガイド』

関西圏で受信可能なFM COCOLOで大好評放送中の番組『Vintage Hits Parade』(毎週日曜 21:00-23:00/DJ 加美幸伸)は、洋楽が熱かった60〜80年代の名曲を、日本でのヒット曲を中心に、その時代背景やエピソードを加え、新たな魅力とともに楽しめる2時間生放送の音楽番組。
同番組内にて、MUSIC LIFE CLUBがコラボしている、その名も “MUSIC LIFE VINTAGE” というコーナー。その “MUSIC LIFE VINTAGE” の毎月最終週放送回でのMUSIC LIFE CLUB現編集長:森田がコメント出演、おススメの書籍とそれにまつわるエピソードを語る【森田編集長の今月の1冊】。今回は2022年2月27日放送分、森田編集長がピック・アップしたのは『至宝のジャズ・ドラムを聴け! 問答無用の名演ディスク・ガイド200』と『90年代ヘヴィ・メタル/ハード・ロック ディスク・ガイド』の2冊です。
番組HP
FM COCOLO『Vintage Hits Parade』
(DJ 加美幸伸 / 毎週日曜 21:00-23:00 / 関西圏:76.5MHz / radikoでも試聴可能)
番組Twitterはこちら
@VinPare765
※インターネットラジオ「radiko」でも試聴可能。関西圏以外の方は「radikoプレミアム」での試聴可能となります。

森田編集長 今月の一冊
『至宝のジャズ・ドラムを聴け! 問答無用の名演ディスク・ガイド200』
『90年代ヘヴィ・メタル/ハード・ロック ディスク・ガイド』


『至宝のジャズ・ドラムを聴け! 問答無用の名演ディスク・ガイド200』
2,750円
編集・監修 小宮勝昭/選・文 小宮勝昭、他
編集・監修 小宮勝昭/選・文 小宮勝昭、他
今回は2冊紹介します。1冊目は『至宝のジャズ・ドラムを聴け! 問答無用の名演ディスク・ガイド200』。
何と言っても特徴は、第一線で活躍している現役のドラマー:日本人ドラマー6人がアルバムを選んで解説しているところです。それぞれの人が、これはもうジャズ・ドラムの名盤だというのを自由気ままに選んでいますので、ドラマーが重複していたりという所もあるんですけど、その解説を読むとテクニカルな部分ですとか、ジャズのドラムの音色、こういったとこまで言及していて、さすがにミュージシャン的な視点で書かれているので、目から鱗な部分が大いにあると思います。
もちろん、ジャズ・ドラムと言っても、正統的なジャズ・ドラマーだけではなしに、例えばレゲエのスライ・ダンバーだとか、グレイトフル・デッドのミッキー・ハートなども名盤に取り上げられていたり、普通にロックを聴いている人にも楽しめる内容になっています。海外のドラマーだけで無しに、日本のドラマーに関してもセレクトされているので、違う角度からの視点で切り取られているので刺激を受ける事請け合いです。
ディスク・ガイドは私も結構な点数を手掛けてきましたが、買う側にとって自分の持っている盤も載っていないと嫌なものですし、一方、今度コレ買いたいというものも入っていないとおかしい。そういうくすぐりが重要で、さらに出来ればジャケット写真はカラーが良いというリクエストがあったりします。そういう兼ね合いから、大体いくらくらいの価格にして、ディスクも何枚くらい載せるかと考えていくわけです。それとデータ的なもので、どういったものが重要かなど、それぞれのジャンルで違うので、それに合わせて選んでいく形になります。
今回の本はジャズ・ファン、それと自らドラムをやっている人にとって絶対的に欲しい内容になっています。
私が最初にジャズ・ドラマーを意識したのはマハヴィシュヌ・オーケストラのビリー・コブハムです。当時地上波でライヴを放送している番組があって、そこで見て、もの凄い馬鹿テクで。ロックのドラマーを見てはいましたが、さらにその一段上をいくようなテクニックと迫力を目の当たりにして、それから、そういったドラマーの作品も聴くようになりました。特にビリー・コブハムになると、ソロ・アルバムでトミー・ボーリンが参加した『スペクトラム』があったりして、ロック・ファンにも人気が高かったですね。他にもグラディ・テイトのようにヴォーカルを取るドラマーがいたり、色々なタイプの人がいて、そういった意味でもドラマーだから単調な作品というわけではない。非常に興味深いものがいっぱいあります。最近で言えば、ブライアン・ブレイドのようにギターも弾くドラマーもいたり。かなり刺激を受けたことは確かですね。
何と言っても特徴は、第一線で活躍している現役のドラマー:日本人ドラマー6人がアルバムを選んで解説しているところです。それぞれの人が、これはもうジャズ・ドラムの名盤だというのを自由気ままに選んでいますので、ドラマーが重複していたりという所もあるんですけど、その解説を読むとテクニカルな部分ですとか、ジャズのドラムの音色、こういったとこまで言及していて、さすがにミュージシャン的な視点で書かれているので、目から鱗な部分が大いにあると思います。
もちろん、ジャズ・ドラムと言っても、正統的なジャズ・ドラマーだけではなしに、例えばレゲエのスライ・ダンバーだとか、グレイトフル・デッドのミッキー・ハートなども名盤に取り上げられていたり、普通にロックを聴いている人にも楽しめる内容になっています。海外のドラマーだけで無しに、日本のドラマーに関してもセレクトされているので、違う角度からの視点で切り取られているので刺激を受ける事請け合いです。
ディスク・ガイドは私も結構な点数を手掛けてきましたが、買う側にとって自分の持っている盤も載っていないと嫌なものですし、一方、今度コレ買いたいというものも入っていないとおかしい。そういうくすぐりが重要で、さらに出来ればジャケット写真はカラーが良いというリクエストがあったりします。そういう兼ね合いから、大体いくらくらいの価格にして、ディスクも何枚くらい載せるかと考えていくわけです。それとデータ的なもので、どういったものが重要かなど、それぞれのジャンルで違うので、それに合わせて選んでいく形になります。
今回の本はジャズ・ファン、それと自らドラムをやっている人にとって絶対的に欲しい内容になっています。
私が最初にジャズ・ドラマーを意識したのはマハヴィシュヌ・オーケストラのビリー・コブハムです。当時地上波でライヴを放送している番組があって、そこで見て、もの凄い馬鹿テクで。ロックのドラマーを見てはいましたが、さらにその一段上をいくようなテクニックと迫力を目の当たりにして、それから、そういったドラマーの作品も聴くようになりました。特にビリー・コブハムになると、ソロ・アルバムでトミー・ボーリンが参加した『スペクトラム』があったりして、ロック・ファンにも人気が高かったですね。他にもグラディ・テイトのようにヴォーカルを取るドラマーがいたり、色々なタイプの人がいて、そういった意味でもドラマーだから単調な作品というわけではない。非常に興味深いものがいっぱいあります。最近で言えば、ブライアン・ブレイドのようにギターも弾くドラマーもいたり。かなり刺激を受けたことは確かですね。
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BURRN叢書28『90年代ヘヴィ・メタル/ハード・ロック ディスク・ガイド』
3,300円
もう1冊は『90年代ヘヴィ・メタル/ハード・ロック ディスク・ガイド』。BURRN!が毎年のように1冊ずつ刊行しているシリーズの最新刊になります。
BURRN!では今まで『ロックン・ロール・ディスク・ガイド』『エクストリーム・メタル・ディスク・ガイド』『スラッシュ/ハードコア/スピード・メタル ディスク・ガイド』『クラシック・ハード・ロック ディスク・ガイド』『80年代ヘヴィ・メタル/ハード・ロック ディスク・ガイド』を刊行して、今回で6冊目。90年代という10年刻みですが、よく知られているバンドのアルバムがたくさん載っています。一方で「コレは何だ?」という超マニアックなものまで網羅しています。
個人的には、そんなにメタルに強いわけではないのですが、所謂グランジ系なども取り上げています。シンコーが昔出していた『スレッジ』というラウド・ロック誌で取り上げていたようなものまで網羅して、幅広さを感じます。
1年ごとに構成されていて、出来るだけジャケットを大きくして、カラーでのせたいとか。楽曲のデータよりも、その内容に関しての解説を読ませたい、という編集者の意図が明確に出ているなと思いましたね。
90年代のメタル・シーンは、メタルと言ってもアメリカでガンズ・アンド・ローゼズなどが出てきた時に、彼らは普通にハード・ロックを聴いていた一方で、片方の耳でパンク聴いているよね、っていうのが透けて見えたし、時代の落とし子的な感じもありましたし、時代に合致してたんですよね。若い人たちのフラストレーションを掬い上げるものとすれば、当時の白人の子供たちにしてみれば、ベストなものがメタルだったということです。
一方で、メタルの中でも細分化がどんどん進んで、まったく違うラインから出てきたかもしれないけど、グランジとか、シアトルのシーンとか。でもサウンドガーデンなんかは元はハード・ロックで、ブラック・サバスからの影響が大きかったし。ニルヴァーナだって、ABBAも聴いてればサバスも聴いてますというバンドだったわけで。
細分化しながらも、いろんな音楽の中に自分の興味の持てる、自分の好きなところを見つけ出す楽しみがありましたね。ただ、あまりにも大量に出たので、良いものも、ろくでもないものも一緒くたになっちゃたようなところはあったのかもしれないですけどね。その辺はこのディスクガイドでチェックできるでしょう。
BURRN!では今まで『ロックン・ロール・ディスク・ガイド』『エクストリーム・メタル・ディスク・ガイド』『スラッシュ/ハードコア/スピード・メタル ディスク・ガイド』『クラシック・ハード・ロック ディスク・ガイド』『80年代ヘヴィ・メタル/ハード・ロック ディスク・ガイド』を刊行して、今回で6冊目。90年代という10年刻みですが、よく知られているバンドのアルバムがたくさん載っています。一方で「コレは何だ?」という超マニアックなものまで網羅しています。
個人的には、そんなにメタルに強いわけではないのですが、所謂グランジ系なども取り上げています。シンコーが昔出していた『スレッジ』というラウド・ロック誌で取り上げていたようなものまで網羅して、幅広さを感じます。
1年ごとに構成されていて、出来るだけジャケットを大きくして、カラーでのせたいとか。楽曲のデータよりも、その内容に関しての解説を読ませたい、という編集者の意図が明確に出ているなと思いましたね。
90年代のメタル・シーンは、メタルと言ってもアメリカでガンズ・アンド・ローゼズなどが出てきた時に、彼らは普通にハード・ロックを聴いていた一方で、片方の耳でパンク聴いているよね、っていうのが透けて見えたし、時代の落とし子的な感じもありましたし、時代に合致してたんですよね。若い人たちのフラストレーションを掬い上げるものとすれば、当時の白人の子供たちにしてみれば、ベストなものがメタルだったということです。
一方で、メタルの中でも細分化がどんどん進んで、まったく違うラインから出てきたかもしれないけど、グランジとか、シアトルのシーンとか。でもサウンドガーデンなんかは元はハード・ロックで、ブラック・サバスからの影響が大きかったし。ニルヴァーナだって、ABBAも聴いてればサバスも聴いてますというバンドだったわけで。
細分化しながらも、いろんな音楽の中に自分の興味の持てる、自分の好きなところを見つけ出す楽しみがありましたね。ただ、あまりにも大量に出たので、良いものも、ろくでもないものも一緒くたになっちゃたようなところはあったのかもしれないですけどね。その辺はこのディスクガイドでチェックできるでしょう。

2021年3月刊

BURRN!叢書 26『ロックン・ロール ディスク・ガイド』
2,860円
2020年3月刊

BURRN!叢書 24『エクストリーム・メタル ディスク・ガイド』
2,970円
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2019年3月刊

BURRN!叢書 23『スラッシュ/ハードコア/スピード・メタル ディスク・ガイド』
2,750円
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BURRN!叢書 19『クラシック・ハード・ロック ディスク・ガイド』
3,080円
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