クイーン・メモリアル・ディ記念イベント開催!

「MUSIC LIFE CLUB Presents The Queen Day Vol.4」イベント・レポート
2018.04.14 at TIAT SKY HALL

pix: GORO IGUCHI

2018年4月14日、羽田空港国際線旅客ターミナルビル/TIAT SKY HALLにて、「MUSIC LIFE CLUB Presents The Queen Day Vol.4」が開催された。

これは1975年4月17日に初来日したクイーンのメモリアル・デイを記念して3年前より開催されているもので、今回はその第4回となる。

会場は超満員、チケットはソールド・アウト。40年前は勿論生まれていない20〜30代から、ブームまっただ中世代の50代ファンまで幅広い“コア”な層が集まった。当時のクイーンのアイドル的な人気を反映してか8〜9割が女性ファン。

まずは今回が、40周年となるアルバム『ジャズ』が発売された1978年当時の音楽シーンがスクリーンで紹介された。パンク・ロックの終焉、ディスコ・ミュージックの台頭により、クイーンやポール・マッカートニーなど大物ミュージシャンが劣勢の時代、そこに一石を投じたのが全英2位に輝いた『ジャズ』だった。

第一部、1人目のゲストとして迎えられたのが、漫画家シマあつこさん。

ロック・ミュージシャンをコミカルに描いた斬新なマンガ『8ビートギャグ』は、連載されていた80年代から、新刊『麗しき70年代ロック・スター伝説 8ビートギャグ リターンズ』に到るまで、クイーン、ジャパン、デヴィッド・ボウイ、レッド・ツェッペリンなど数々の美形ミュージシャンがその素材にされたもの。

最初はロック雑誌へマンガ/イラストを投稿していたのが、連載を依頼されて本格的に描き始めたというシマさんは、クイーンのメンバーを評して<フレディ・マーキュリーは調味料でいえばスパイス役、ブライアン・メイは繊細な感じで、ジョン・ディーコン、ロジャー・テイラーもそれぞれ個性的な美形で描きやすい>と。

お気に入りのアルバムは『シアー・ハート・アタック』で、同作を聞いてクイーン・ファンクラブにも入会したそうだ。最後になんとライヴ・ドローイングでメンバーを描き、その模様がスクリーンに映されると会場からはどよめきが。

素早く描かれたのは意外にもジョン・ディーコン。描かれたマンガはシマさんと来場者のじゃんけん大会でプレゼントされ、予定外にもう一枚描かれた、“御大” フレディ・マーキュリーも同様にプレゼントされた。

2人目のゲストは、クイーン来日時のレコード会社担当ディレクターだった松林天平さん。

入社したての新人ディレクターとしてメンバーと行動を共にし、記者会見、雑誌取材、レセプションなど数々のイベントに立ち会った経験からメンバーの素顔が語られた。

<フレディ・マーキュリーは気まぐれで皆とは行動が揃わない人、他の3人は気さくで、ロジャー・テイラーとは彼がせがんだ“立ち食いカレー”をホテルを抜け出し食べに行った。ブライアン・メイは本当に丁寧な人、ジョン・ディーコンはサウンドの細かい部分まで話題が広がるR&Bやファンクのマニアで、後期クイーンで存在感を示した──>などのエピソードが。

シングル曲に邦題を付けるのも洋楽ディレクターとしての重要な仕事、最初に付けたのは「誘惑のロックン・ロール(原題:Now I'm Here)」。前任者が付けたデビュー曲の邦題「炎のロックン・ロール」にちなみ、「〜ロックン・ロール」として考えた10個の内の一つとのこと。その後も「愛という名の欲望(Crazy Little Thing Called Love)」など名邦題を連発した。

さらにアルバム『ライヴ・キラーズ』のジャケットで、メンバー4人が並ぶステージ上の立ち姿のうち、ブライアン・メイの部分だけ写真を差し替え、そのジャケット写真のメンバー・チェックを来日公演中の超過密なスケジュールの中で行なったことなどが語られた。

休憩後は大歓声の中、Gueenのステージが始まる。

「タイ・ユア・マザー・ダウン」「誘惑のロックン・ロール」「キラー・クイーン」「マイ・ベスト・フレンド」などのライヴ定番曲で盛り上がった前半の後は、本日の目玉アルバム『ジャズ』コーナーへ。

1曲目の「ムスターファ」からコーラスを合わせる会場にヴォーカル/フレディ波多江から“さすが通のファン!”の声。その後も曲に合わせた手拍子や鈴など、アルバムを再現するGueenの演奏に様々な彩りが会場から加えられた。

フレディも衣装を替えた後半、さらに盛り上がったのは「Radio Ga Ga」。タイトル部分の大合唱と熱狂は、そのまま「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」に引き継がれて本編を終了。アンコールに登場したGueenは荘厳なコーラスから始まる「ボヘミアン・ラプソディ」の世界を完全再現。

オペラ的なコーラス、天空に駆け上るギターなど複雑な構成の中、場内からはそれに応じるように大合唱が響いた。続く「ウィ・ウィル・ロック・ユー」では場内が一体化したハンド・クラッピンから全員総立ちとなり、「伝説のチャンピオン」で大合唱に包まれた感動的なフィナーレを迎えた。

Gueenはこの後『ジャズ』完全再現のライヴ『ズージャ』を5月5日(祭)Shibuya O-EASTで行う。

この日は洋楽ロック黄金時代を楽しむファンのための会員組織MUSIC LIFE CLUBのWEBスタートということもあり、ロビーではクイーン関連の写真展示、書籍販売や、MUSIC LIFE CLUBグッズ等の販売なども行われた。

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