アメリカ屈指のシンガー・ソングライター、ジョン・ハイアットの新作が、10月12日リリース

アメリカのシンガー・ソングライター、ジョン・ハイアット(66歳)が、2014年の『Terms of My Surrender』以来となる通算23枚目の新作『The Eclipse Sessions』を10月12日にリリースします。現在、アルバムのトレイラー映像と収録曲の「Over The Hill」のビデオが公開されています。

ハイアットが新作の発表まで4年もの年月を費やしたのは珍しく、また今回の新作と過去の2枚のアルバムには類似点があること、ボブ・ディランやエリック・クラプトンなど多くのアーティストによって曲がカヴァーされていることなどについて、彼は最新インタビューで次のように語っています。
    
「2014年から2015年は『Terms of My Surrender』のツアーで忙しかったから、2015年の暮れにツアーが終った時、2016年は家族とのんびりしようと思ったんだ。2000年以来、毎年ツアーに出て、18か月ごとに新作を発表していたしね。そしたら、2016年の暮れにかけて、また曲のアイディアが浮かぶようになったから、去年の8月に今回の新作をレコーディングしたんだ。僕は、良い曲が10曲出来たら、アルバムを作る時だと思っているからね」

『Bring the Family』(1987)と『Crossing Muddy Waters』(2000)と今回の新作には共通点があるんだけど、それはどのアルバムも意図的ではなく、偶然に出来上がったという事。スタジオ入りした時は、アルバムを作ろうなんて思ってなくて、ただ新曲をいくつかレコーディングしようと思っていただけなんだ。

『Bring the Family』の時は、友達がミュージシャンの手配をしてくれて、4日間スタジオにいたけど、結果的にどうなるかなんて考えてもいなかった。『Crossing Muddy Waters』の時も、土壇場になってスタジオ入りして、曲が出来たからドラム無しでやってみようって感じだったからね。今回も、ケヴィン・マッケンドリーのホーム・スタジオで、3人で始めたレコーディングに、あとからギター・パートを加えたりして偶然出来上がったアルバムなんだ」

「自分のカヴァー曲を聴くと、いつも圧倒されてビックリするし、カヴァーしてくれたアーティストのファンになるよ。僕がその曲で知る由もなかったことを彼らが見つけていたり、僕が知らなかった方法で彼らなりの演奏をしていることに驚かされる。僕はイギー・ポップの大ファンだけど、彼がカヴァーした〈Something Wild〉は最高だね。自分のカヴァー曲を聴くのはスリルでもあるけど、特定のジャンルではなく、いろんなタイプのアーティストたちにカヴァーされているってことが最高だし、心から光栄に思うんだ。

ジョー・コッカーの〈Have a Little Faith〉、B.B.キングとクラプトンの〈Riding With the King〉、ウィリー・ネルソンの〈The Most Unoriginal Sin〉、ネヴィル・ブラザーズの〈Washable Ink〉、ボニー・レイットの〈Thing Called Love〉、エミルー・ハリスの〈Icy Blue Heart〉、ジョニー・アダムスの〈She Said the Same Things to Me〉、バディ・ガイの〈Feels Like Rain〉、もうキリがないけど、不変のヒーロー、ボブ・ディランにも〈The Usual〉をカヴァーしてもらえるなんて、もちろん感動ものだったよ」

白人ミュージシャンはもとより黒人のブルース~ソウル・ミュージシャンにも当たり前のようにカヴァーされるジョン・ハイアットですが、もちろん彼自身による歌が、常に高品質であることは間違いありません。そろそろ新作同様に、日本公演も期待しておきます。

The Eclipse Sessions

1. Cry to Me
2. All the Way to the River
3. Aces Up Your Sleeve
4. Poor Imitation of God
5. Nothing in My Heart
6. Over the Hill
7. Outrunning My Soul
8. Hide Your Tears
9. The Odds of Loving You
10. One Stiff Breeze
11. Robber’s Highway


オリジナル・インタヴューはこちらで読めます。

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