ブライアン・メイ「ライヴ・エイドは映画のラストシーンに相応しい」

公開初日から6週目の週末を迎えた全米では、38日間で累積興行収入が1億7,300万ドル(約195億5,500万円)、全世界では5億9,600万ドル(約673億6,900万円)に達している映画『ボヘミアン・ラプソディ』ですが、映画の脚本に関する噂について、ブライアン・メイが一蹴しています。

その噂の出所は、当初フレディ・マーキュリーを演じる予定だったものの、2013年に降板した俳優のサーシャ・バロン・コーエンで、コーエンは「バンドのメンバーから、“映画の途中でマーキュリーがエイズで亡くなり、バンドはマーキュリー亡き後もますます力をつけて活動を続けていく内容になる”と言われた」と吹聴していたそうです。

しかしブライアン・メイは、〈Louder Sound〉とのインタヴューで次のように語っています。

「ライヴ・エイド以降のクイーンを描こうとは思わなかったし、ライヴ・エイドがラストシーンになったのは自然の流れだったよ。最初から脚本にあったからね。何も知らない連中がマスコミにいろいろ言ってるけど、僕らはライヴ・エイドが映画のクライマックスになると思っていたし、フレディが映画の途中で亡くなって、彼のいないバンドがその後も成長していく内容だったなんて、まったくのデタラメだよ。この映画の全てがフレディだし、僕は映画のラストシーンがライヴ・エイドで正解だったと思ってる。続編だってあるかもよ(笑)」

「ライヴ・エイドのステージは素晴らしい瞬間だったけど、予想外の展開だったね。僕らは最後に出演が決まったバンドだったし、僕らの出演が発表される前にチケットが完売していたから、観客が僕らのファンじゃないってことは最初からわかっていたんだ。だからアウェイの気分でステージに上がったし、観客から熱烈に歓迎されるなんて思ってもみなかった。でも、あの歓迎ぶりには度肝を抜かれたよ。それがこの映画からは伝わってくるけど、もしこの映画が単なるドキュメンタリーだったら、あの臨場感を感じることはないだろうね。(CGを使った)ファンタジーの再生だけど、驚くほど本物そっくりだよ」

「この映画では、フレディの欠点も含め、等身大のフレディを全て描いているんだ。フレディが完璧な人間だったなんて誰も思ってないけど、彼が非凡だったのは間違いないし、それは映画を観ればわかるよ。淫らでワイセツな映画にするつもりはなかったし、その判断に間違いはなかった。ドラッグや快楽に溺れるシーンを楽しむ必要はないと思うんだ。実際、フレディは特に快楽に溺れていた訳じゃないしね。そういうシーンを期待していた人もいたけど、この映画は事実を描いているだけさ。誠実でリアリズムに徹してはいるけど、観る者を楽しませる方法でね」

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