アリゾナのミュージック・レジェンド、ジェリー・リオペルが死去

米シンガー・ソングライターで、ギタリスト、キーボーディスト、ドラマー、そしてプロデュースも手掛けていたジェリー・リオペルが、12月24日に77歳で死去しました。ガンを患っていたリオペルは、睡眠中に亡くなったといいます。

デトロイトで生まれ、フロリダ州タンパで育ったリオペルは、60年代からロサンゼルスを拠点にプロデューサー活動を開始。映画製作会社スクリーン・ジェムズのスタッフ・ソングライターとして作曲とプロデュースを手掛けたシングル「The Thrill is Gone」がフィル・スペクターに認められ、フィレス・レコードと契約しました。あまり表舞台には出ていませんが、時にフィル・スペクターの代役としてプロデュースも手がけていました。

後に、自身がメンバーだったザ・パレードなどのトップ40シングルをプロデュースしたことをきっかけに、A&Mレコードのプロデューサーおよびアーヴィング・ミュージックのスタッフ・ライターとなります。

ザ・パレードの他、シャンゴやウィ・ファイヴなどの作曲・プロデュースも手掛け、リオペルの楽曲は、レオン・ラッセル、ハーブ・アルパート、ケニー・ロギンス、リタ・クーリッジ、ミート・ローフらによってカヴァーされています。

70年代には、アリゾナに熱狂的なファン・ベースが出来上がり、毎年フェニックスのセレブリティ・シアターで行われたリオペルのライヴは、大晦日の恒例となっていました。

日本では特にロジャー・ニコルス人気から関連グループのザ・パレードの評価が高く、彼らのアルバムは本国より先に日本で初めてリリースされ、今でもソフト・ロックの名盤として高い人気を誇っています。またソロになってからのアルバムも10枚以上あり、こちらはSSW系の作品でなかなか入手が難しいようです。

陰の実力者とも言える存在だったリオペル、ご冥福をお祈りします。

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