ジョニ・ミッチェル、現在の体調について語る

ジョニ・ミッチェル(76歳)は、2015年に脳動脈瘤を発症して以来メディアで発言していませんでしたが、10月30日発売のアーカイヴ・シリーズ『Joni Mitchell Archives Vol. 1』でライナーノーツを執筆したキャメロン・クロウと対談し、現在の体調などについて語りました。
「最近は曲を書いていないし、ギターもピアノも弾いてないわ。自分の健康を取り戻すことだけに集中しているの。私は9歳の時に小児麻痺を克服したのに、今また悪戦苦闘している。回復はゆっくりだけど、前には進んでいるのよ」

「(5年前の病気で)また歩けなくなって、また歩き方を練習する羽目になったの。話すことも出来なかった。小児麻痺の時はそこまで酷くなかったのに、動脈瘤は本当に多くのものを奪ったわ。すぐに話せるようにはなったけど、今でも歩くことに悪戦苦闘している。でも私はファイターで、アイルランド人の血が流れているから、“もう一つの戦いが始まった” と思ったの」

またミッチェルは、初期の曲よりも後年の曲を誇りに思っているものの、初期の未発表曲を多数収録した『Joni Mitchell Archives Vol.1:The Early Years(1963-1967)』(9月11日MLCニュース参照)が、ライフワークに対する考え方を変えてくれたと語りました。

「ゴッホの展覧会に行ったら、彼の絵が年代順に並んでいたの。観ていくうちに彼の成長がわかって、すごく刺激になった。私の初期の曲を聴いて、それが若いアーティストの役に立ったら最高ね。私は音楽的にも作詞家としても成長するから、多くの成長がある。初期の曲について、私は偉そうにすべきじゃないわ。大半の曲は失くしてしまったし、私から離れてしまった。残っている曲は、今度の作品の中にしか存在しないし。

長い間、“私は絶対にフォーク・シンガーじゃない” って反抗してたの。そのレッテルを貼られたら怒ってたわ。私に相応しい表現だとは思ってなかったから。でも(初期の)曲を聴いてみたら素晴らしくて、最初の頃の自分を許せるようになった。で、やっと悟ったの。自分はフォーク・シンガーだったんだ!って」

ミッチェルとキャメロン・クロウのインタヴュー全文は、英『ガーディアン』紙に掲載されています。また弊社から12月にジョニ・ミッチェルに関する書籍が刊行されます。詳細は決まり次第「BOOKS」のコーナーでお伝えしますので、こちらもご期待ください。
Little Green
Joni Mitchell
The Circle Game
(Official Audio)
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