エディ・ヴァン・ヘイレン、1996年にジェイソン・ベッカーを見舞った時の映像公開

Eddie Van Halen's visit with Jason - August 31, 1996


エディ・ヴァン・ヘイレンは1996年8月31日、デヴィッド・リー・ロス・バンドの元ギタリストで、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症していたジェイソン・ベッカーの自宅を訪ね、ALSという難病を啓蒙するためにプロモーション・ビデオを制作しました。
この映像はベッカーが初めて公開したもので、ビデオの冒頭にベッカーのメッセージが掲載されています。

「このビデオで病気と闘っている自分の姿を見るのはとても辛いです。この時の僕は気管と胃にチューブを入れる直前で、満足に呼吸することも話すことも食べることも出来ず、非常に衰弱していました。今の僕は当時よりずっと良くなり、この日エディが僕に注いでくれた信じられないほどの愛情をお見せしたかったのです。この映像を見れば、彼がギターの名人であるだけでなく、彼のハートと魂がいかに素晴らしいものかがお分かりになると思います」

エディはこの日、息子ウルフギャングの名前を付けたギターを贈り、クリームとブラインド・フェイスの曲は良かったが、その後のエリック・クラプトンに興味がなくなったなどと話し、アンプを使ったギター演奏も披露しました。

またベッカーは、次のようにも語っています。

「エディは本当に心の美しい人で、僕と僕の家族に信じられないほど良くしてくれました。彼は僕に誰よりも大きな影響を与えただけでなく、非常に思いやりのある人でした。本当に僕の命を救ってくれたのです」

ギターの神童だったジェイソン・ベッカーは、17歳の時に友人のマーティ・フリードマンとカコフォニー(Cacophony)を結成し、1987年にデビュー・アルバムをリリースしました。二人のツインギターは注目を集めましたが、翌年バンドは解散し、ベッカーは19歳でデヴィッド・リー・ロスのギタリストになりました。ロスのソロ・アルバム『A Little Ain’t Enough』では作曲とレコーディングに参加し、スーパースターへの道を歩みはじめるところでしたが、同アルバムのレコーディング中にALSを発症し、脱退を余儀なくされました。

しかしながら、ベッカーが音楽の創作意欲を失うことはなく、父親が開発したシステムを使い、目の動きで彼のチームとコミュニケーションを取りながら作曲活動を続け、2018年には最新アルバム『Triumphant Hearts』をリリースしました。このアルバムには、ジョー・サトリアーニ、スティーヴ・ヴァイ、ニール・ショーン、スティーヴ・モーズ、ポール・ギルバート、ジョー・ボナマッサという錚々たるギターの名手がゲスト参加しています。
商品詳細
Jason Becker 
『Triumphant Hearts』

CD (2018/12/7)輸入盤
https://www.shinko-music.co.jp/item/pid1646355/

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