ブリティッシュ・ジャズの巨匠、クリス・バーバーが90歳で死去

バーバーは、UKトップ20にランクインしたトラッド・ジャズのヒット曲を生み出したほか、ブルース・シンガーのオティリー・パターソンをはじめとする多くのミュージシャンのキャリアに貢献し、60年代のブリティッシュ・リズム＆ブルースとビート・ブームの重要な役割を果たしました。

1930年に英ハートフォードシャー州に生まれたバーバーは、1953年に結成したジャズ・バンドでデビューしました。1954年にデビュー・アルバムを発表し、1955年にバンジョー奏者のロニー・ドネガンと収録した「Rock Island Line」は、スキッフル・ブームの火付け役となり、イギリスでゴールド・ディスクに認定されました。

50年代後半から60年代初期にかけて、バーバーはブルース・アーティストのビッグ・ビル・ブルーンジーや、シスター・ロゼッタ・サープ、マディー・ウォーターズらをイギリスに招き、独自の音楽にブルースの要素を取り入れました。

また、ロリー・ギャラガーともコラボレーションを行ない、バーバー1972年のアルバム『Drat That Fratle Rat!』では、ヴァン・モリソンやジュールズ・ホランドと共演しています。

バーバーは、2011年に至るまで数多くのアルバムを発表しましたが、2019年に演奏から引退していました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。


公式ページ：chrisbarber.net