アース・ウィンド＆ファイアーやマドンナのヒット曲を手掛けたソングライター、ジョン・リンドが73歳で死去

NYCブルックリン出身のリンドは、60年代後半にフォーク・シンガーとしてキャリアをスタートさせ、10代でジュディ・コリンズやトム・パクストン、ハリー・チェイピンらの前座を務めていました。ニューヨークのマネス音楽学院でクラシック・ギターを学びつつ、1968年にフィフス・アヴェニュー・バンドを結成したリンドは、70年代にハウディ・ムーンとホワイト・ホースを結成しましたが、どのバンドも商業的には成功しませんでした。

その後リンドは、フィフス・アヴェニュー・バンドの元マネージャーで、後にアース・ウィンド・ファイアー（EW＆F）のマネージャーを務めていたボブ・カヴァロから、プロのソングライターになるよう助言され、EW＆Fのモーリス・ホワイトに渡した曲の断片が、ラムゼイ・ルイスとEW＆Fとのヒット曲として知られる「Sun Goddess」となりました。

それを機にソングライターのキャリアをスタートさせたリンドは、ソングライターのアリー・ウィリスやジョン・ベティス、フィル・ガルドストンらと頻繁に共作するようになり、EW＆F 1979年の「Boogie Wonderland」も手がけたほか、80年代～90年代には、デニース・ウィリアムスやアトランティック・スター、ベティ・ライト、マドンナ（1985年「Crazy For You」）、ヴァネッサ・ウィリアムズ（1991年「Save The Best For Last」）シェール、チープ・トリック、アーロン・ネヴィル、ジェニファー・ホリディ、リック・アストリーらにもヒット曲を提供していました。

また1985年には、リンドがカレン・ゴットリーブと共作した「Love Intact」が日本でスクーターのTV CMに起用され、B面に「Crazy For You」を収録した7インチ・シングルとして発売されていました。

なお、リンドは1998年から2011年までハリウッド・レコードのチーフA&Rも務め、マイリー・サイラス、ジョナス・ブラザーズ、セレーナ・ゴメス、デミ・ロヴァート、ジェシー・マッカートニーらと密接に仕事をしていました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。