地に堕ちたロック・スター、ゲイリー・グリッターがイギリスの刑務所を出所

現在78歳のグリッターは、1972年から1975年にかけて、「Rock and Roll（Part 2）」や「Do You Wanna Touch Me」「Oh Yes! You’re Beautiful」など11曲がUKでトップ10ヒットになり、デヴィッド・ボウイやT・レックス、スージー・クワトロらと並び、グラム・ロックの先駆者的存在でした。

しかしながら、1997年にグリッターがパソコンの修理を依頼した際、ハードディスクから少女の画像が大量に発見され、児童ポルノ所持の罪で起訴されたグリッターは、1999年に4ヵ月間服役し、彼のキャリアは終焉を迎えました。釈放後は世間の詮索を避けるために世界各地を移動し、最終的にヴェトナムに定住しましたが、2005年にヴェトナムで未成年の少女二人を性的に虐待したとして再び逮捕され、国外追放されるまで2年半服役しました。その後、グリッターは2008年にイギリスの刑務所で心臓発作を起こし、最終的に釈放されたものの、2015年になって、今度は1975年から1980年に犯した複数の性犯罪が新たに発覚し、懲役16年を言い渡されていました。

本来は2031年までの服役でしたが、期限付きの判決で模範囚だったために刑期半ばで釈放され、今後はGPSタグの装着が義務付けられ、当局から厳重に監視されるそうです。

なお、代表曲の「Rock and Roll（Part 2）」は、2019年の映画『ジョーカー』のサントラにフィーチャーされ、曲を共作したグリッターがロイヤルティを受け取るのではないかと物議を醸しましたが、グリッターはすでに権利を売却しており、現在はユニバーサル・ミュージック・パブリッシングが米国での権利を所有しているそうです。