4/29に90歳の誕生日を迎えるウィリー・ネルソン、最新作『アイ・ドント・ノウ・ア・シング・アバウト・ラヴ』を卒寿記念発売

©︎ Pamela Springsteen
ウィリー・ネルソンのニュー・アルバムについては昨日のニュースですでに公開されている一部の収録曲と共にお伝えしましたが(3月7日MLCニュース参照)、それが『アイ・ドント・ノウ・ア・シング・アバウト・ラヴ』として国内盤でも、90歳を迎える4月29日の誕生日にリリースされることになりました。

〈以下、メイカー・インフォメーションより〉

愛、語らず。──ウィリー・ネルソン『アイ・ドント・ノウ・ア・シング・アバウト・ラヴ』

4月29日に迎える90歳の誕生日を記念し、最新作『アイ・ドント・ノウ・ア・シング・アバウト・ラヴ』を発売。

©︎ Pamela Springsteen
このニュー・アルバムにウィリーが彼のバンドとともに収めた10曲は、いずれも、アメリカの音楽界に幾多の伝説を残したソングライター、ハーロン・ハワードの手になる名曲だ。ウィリーと同世代の音楽家でもあったハワードはまた、カントリー・ミュージックを「スリー・コードで語る真実」と定義したことでも知られている。ウィリー・ネルソンはそんなハワードの歌の数々に新鮮な解釈で取り組んでいる。

約60年にわたるキャリアを通じてハワードは、幅広い層のアーティストたちのために、数多くのポピュラー・ソングと、永遠の名曲と呼ばれるにふさわしいスタンダードを提供した。たとえば1961年には、その年だけで15曲をカントリー・チャートに送り込み、BMI(米・音楽著作権団体)アウォードを授与されている。1973年にはナッシュヴィル・ソングライター・ホール・オブ・フェイムに迎えられ、1997年にはカントリー・ミュージック・ホール・オブ・フェイムとソングライター・ホール・オブ・フェイムの双方に迎えられた。2002年、ナッシュヴィルで74年の生涯を閉じたハーロン・ハワードは、同市のシティ・セメタリーで眠っている。

アルバム『アイ・ドント・ノウ・ア・シング・アバウト・ラヴ』に収めた素晴らしいスタジオ・パフォーマンスによってウィリー・ネルソンは、ハーロン・ハワードが残した不滅の音楽的伝説を、彼らしい新たな視点で示してくれている。収録された10曲のうちの1つでファースト・シングルでもある「バステッド」は1962年に書かれ、極貧層農民が主人公。期限切れの請求書、穀物の不作、資金難と、いくつもの悲劇が襲うなか、彼は未来への希望だけは捨てようとしない。トラブル連続の暗い物語を軽快なビートとキャッチーなメロディで歌ったこの曲は、翌1963年、ヒットを記録。まず、ジョニー・キャッシュとカーター・ファミリーのヴァージョンが『ビルボード』誌カントリー・シングル・チャートの13位まで上昇し、さらに印象的な出来事として、レイ・チャールズのシングルが『ビルボード』誌ホット100で4位を記録しているのだ。レイ・チャールズはまた、2005年発表のデュエット・アルバム『ジーニアス&フレンズ〜ラスト・セレナーデ』に、ウィリー・ネルソンと歌ったこの曲のライヴ・ヴァージョンを収めている。1982年に『ビルボード』誌カントリー・シングル・チャートで6位を記録したジョン・コンリーのカヴァー・ヴァージョンも忘れられない。

4月29日に90回目の誕生日を迎えるウィリー・ネルソンにとって、2023年は間違いなく大きな意味を持つ年となりそうだ。すでに話題となっているのが、トム・ジムニーとオーレン・モヴァーマンが監督した『ウィリー・ネルソン&ファミリー』。この5部構成の映像ドキュメンタリーは、サンダンス・フィルム・フェスティバル2023で1月19日から29日まで公開されている。

また、「WILLIE NELSON 90」が4月29&30日にハリウッド・ボウルで開催予定されており、ニール・ヤング、スヌープ・ドッグ、ノラ・ジョーンズら35組のアーティストの出演が発表されている。

さらに加えてウィリーは、第65回グラミー賞で4つのノミネーションを獲得していた。アルバム『リヴ・フォーエヴァー : トリビュート・トゥ・ビリー・ジョー・シェイヴァー』収録の「リヴ・フォーエヴァー」でカントリー部門最優秀ソロ・パフォーマンス賞、アルバム『ビューティフル・タイム』収録の「ラヴ、いつまでも」でソングライターを対象にしたカントリー部門最優秀楽曲賞、『ビューティフル・タイム』でカントリー部門最優秀アルバム賞、『家族』でルーツ・ゴスペル部門最優秀アルバム賞、この4つだ。最終的に、『ビューティフル・タイム』でカントリー部門最優秀アルバム賞、「リヴ・フォーエヴァー」でカントリー部門最優秀ソロ・パフォーマンス賞の2部門で受賞し、健在ぶりを発揮した。

ウィリーの息子マイカ・ネルソンがカヴァー・アートを手がけた『アイ・ドント・ノウ・ア・シング・アバウト・ラヴ』。長年にわたってウィリー・ネルソンの音楽活動を支えてきたバディ・キャノンがプロデュースを担当したこのアルバムには、新録音の10曲が収められている。参加ミュージシャンは、ウィリー・ネルソン(トリガー=愛用のガット弦ギター、リード・ヴォーカル)、ラリー・パクストン(ベース、ティックタック・ベース)、ロニー・ウィルソン(ドラムス)、ボビー・テリー(アコースティック・ギター、エレクトリック・ギター)、ジェイムス・ミッチェル(エレクトリック・ギター)、マイク・ジョンソン(スティール・ギター)、ミッキー・ラファエル(ハーモニカ)、ジム“ムース”ブラウン(ピアノ、シンセサイザー、B3オルガン、ウーリッツァー)ワイアット・ベアード(バックグラウンド・ヴォーカル)、メロニー・キャノン(バックグラウンド・ヴォーカル)という顔ぶれだ。

2012年2月、ウィリー・ネルソンは、ソニー・ミュージックエンタテインメントのカタログ部門、レガシー・レコーディングとのあいだで、歴史的な意味を持つ新契約を交わしている。ネルソンは、1975年に発表されて大きなヒットを記録した名盤『赤毛のよそもの』を皮切りに、同年から1993年にかけてコロムビア・レコードから多くのヒット曲、ヒット・アルバムを送り出しているので、この新契約はホームカミング的な意味を持つものともなった。レガシーから送り出される作品は、新たに録音された曲やパフォーマンスだけでなく、アーティスト本人によって大切に選び出されたアーカイヴ音源も対象としたもので、ウィリーの場合は、RCA時代のレコーディング作品なども含まれている。なお、レガシーとの契約以降、ウィリー・ネルソンはこれまでに同レーベルのもとで100万枚以上のアルバム売上を記録してきた。

【発売情報】
ウィリー・ネルソン
『アイ・ドント・ノウ・ア・シング・アバウト・ラヴ』

2023年4月26日発売
解説・歌詞・対訳付
SICP6510
定価:¥2,400+税

商品詳細
ウィリー・ネルソン
『アイ・ドント・ノウ・ア・シング・アバウト・ラヴ』


Amazon Music・MP3(MAR 03 2023)¥1,800
CD(2023/4/29)¥2,640
CD(2023/3/3)輸入盤
1. タイガー・バイ・ザ・テイル
2. ザ・チョーキン・カインド
3. エクスキューズ・ミー
4. ライフ・ターンド・ハー・ザット・ウェイ
5. アイ・ドント・ノウ・ア・シング・アバウト・ラヴ
6. ストリーツ・オブ・バルティモア
7. バステッド
8. シー・コールド・ミー・ベイビー
9. トゥ・メニ―・リヴァース
10. ビューティフル・アナベル・リー
商品詳細
Willie Nelson
『Live At Budokan』


Amazon Music・MP3(2022/11/18 )¥2,700
2CD+DVD(2022/11/18)輸入盤
商品詳細
ウィリー・ネルソン
『ビューティフル・タイム 』


CD(2022/4/29)¥2,640
Amazon Music・MP3(2022/4/29)¥1,800
商品詳細
ウィリー・ネルソン
『家族』


Amazon Music・MP3(2021/11/19)¥1,800
CD(2021/12/22)¥2,640
商品詳細
ウィリー・ネルソン 
『ザッツ・ライフ』


Amazon Music・MP3 (2021/2/26)¥1,800
CD (2021/3/3)¥2,640
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