ジョン・ライドンの妻、ノラ・フォスターが80歳で死去

セックス・ピストルズ／パブリック・イメージ・リミテッドのジョン・ライドン（67歳）の妻で、元女優／モデル／音楽プロデューサーだったノラ・フォスター（Nora Forster）が4月6日、5年にわたりアルツハイマー病と闘った末、80歳で亡くなりました。

ライドンのツイッターには、次のメッセージが掲載されています。
「ジョン・ライドンの50年来の妻であるノラ・フォスターの訃報をお伝えすることになり、深い悲しみに暮れています。ノラは数年前からアルツハイマー病を患い、ジョンはフルタイムで介護にあたっていました。ジョンの悲しみにご配慮いただき、彼をそっとしておいてください」

フォスターは1942年にドイツのミュンヘンで生まれ、20代前半で地元の音楽プロモーターになり、ジミ・ヘンドリックス、ウィッシュボーン・アッシュ、イエスらと仕事をしていました。

その後、60年代半ばにロンドンへ移ったフォスターは、パンク・バンドのザ・スリッツやセックス・ピストルズ、ザ・クラッシュを財政的に支援し、1975年にヴィヴィアン・ウェストウッドのブティック「SEX」でライドンと出会い、1979年に結婚、二人は80年代からカリフォルニアに住んでいました。

ライドンは今年1月、ノラについての新曲「Hawaii」を発表し（1月12日MLCニュース）、パブリック・イメージ・リミテッドの曲として、ユーロヴィジョン・ソング・コンテストにエントリーしましたが、残念ながら選考会で落選してしまいました（2月7日MLCニュース）。

商品詳細
Public Image Ltd.
「Hawaii」

Amazon Music・MP3（JAN 09 2023）¥250

ライドンは2月、『ザ・タイムズ』のインタヴューで、妻の介護について次のように語っています。
「俺が究極の苦痛だと思った全てのことが、今は馬鹿げているように思える。それが今の俺を作ったんだから。彼女なしで、どうやって生きていけばいいのかわからない。そうしたくないし、生きる意味がないんだ。そんなことを言うのは悲しいけど、すべての瞬間に価値があり、痛みなくして喜びは訪れない。でも、今の俺はそれを分かっているのかな……。介護なんて全く大変じゃない。人に誓いを立てたところで何も変わらないし、これが人生のカードだからね。『決して自己憐憫を表に出すな』と言った俺の両親は正しかったよ」

安らかなる眠りをお祈りいたします。