ABBAのギタリスト、ラッセ・ウェランダーが70歳で死去

ウェランダーはABBAの正式メンバーではありませんでしたが、バンド結成直後から1982年の解散に至るまで、ABBAサウンドの重要な一部となり、2021年のカムバック・アルバム『Voyage』でも、バンドとスタジオで演奏していました。

ウェランダーの訃報を受け、ABBAがSNSで声明を発表しています。

「ラッセは親愛なる友人で、一緒にいて楽しく、最高のギタリストでした。レコーディング・スタジオでの彼のクリエイティヴなアドバイスと、ステージでの堅実なギター演奏の重要性は計り知れません。私たちは、彼の悲劇的で早すぎる死を悼み、彼の優しい言葉、ユーモアのセンス、笑顔、ABBA の物語で重要な役割を果たした素晴らしい音楽的才能を偲んでいます。 彼の死は深く惜しまれ、彼が忘れられることは決してありません」

ウェランダーは、1963年にスウェーデンの音楽番組『Drop In』に登場したビートルズにインスパイアされ、ギターを弾き始めました。その後、ローカル・バンドのメンバーとして経験を積み、1969年までにスウェーデンの売れっ子セッション・ギタリストになり、スウェーデン人シンガーのテッド・ガルデスタッドのステージで演奏していた時に、ABBAのベニー・アンダーソンとビョルン・ウルヴァースの目に留まりました。

その後、1974年にABBAのセッションに誘われ、同年のインスト曲「Intermezzo No.1」に参加したことを機に、70年代半ばから80年代初頭にかけて、ABBAの一連のヒット・シングルで演奏し、ツアーにも参加しました。

ウェランダーは、ABBAの解散後もセッション・プレイヤーとして活躍を続け、最終的には1,698枚のアルバムに参加、6,000曲以上にクレジットされ、また1976年から2018年にかけて、7枚のソロ・アルバムもリリースしていました。

なお、ウェランダーは2005 年、スウェーデン王立音楽アカデミーから、アルビン・ハグストローム記念賞を授与され、2018 年には、スウェーデン音楽家組合から、権威あるスタジオ・レーベン賞を受賞しています。

安らかなる眠りをお祈りいたします。