伝説のセッション・ベーシスト、モー・フォスターが78歳で死去

フィル・コリンズやジェフ・ベック、エリック・クラプトンなど、多数の大物ミュージシャンと共演したセッション・ベーシストで、ソロ・アーティスト／作曲家／レコード・プロデューサーでもあったモー・フォスター（Mo Foster）が6月3日、78歳で死去しました。

長年のコラボレーターで、フォスターの最期を看取ったギタリストのレイ・ラッセルが訃報を伝えています。

「私は彼の手を握ってキスをし、別れを告げ、そして彼は深い眠りに落ちました。それから6時間後、彼は他界した有名人たちと合流することを願いつつ、安らかに息をひきとりました」

フォスターは、1944年に英ウェスト・ミッドランズ州のウルヴァーハンプトンで生まれ、9歳の時から独学で音楽を学びました。
 
60年代にプログレッシヴ・ジャズ・ロック・バンドのアフィニティを結成した後、フィル・コリンズ1982年の初ソロ・ツアーをはじめ、ジェフ・ベックやジョーン・アーマトレーディング、ギル・エヴァンス、ゲイリー・ムーア、ヴァン・モリソン、ドクター・ジョン、エリック・クラプトン、スティング、ダスティ・スプリングフィールド、ジョージ・マーティン、ロジャー・グローヴァー、マイケル・シェンカー、ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ、ロンドン交響楽団などとライヴ・キャリアを築きました。
 
またスタジオ・ミュージシャンとして、ブライアン・メイ、リンゴ・スター、ピーター・グリーン、ミートローフ、ジェリー・ラファティ、ABBAのフリーダ・リングスタッド、シェール、レオ・セイヤー、ケニー・ロジャースらと共演し、400枚以上のアルバムやシングルでベースを演奏したほか、1981年の映画『For Your Eyes Only』（邦題『007／ユア・アイズ・オンリー』）や、1983年の『Octpussy』（邦題『007／オクトパシー』）のサウンドトラックで演奏するなど、TVや映画音楽のセッションにもレギュラーで参加していました。
 
その他にも、『British Rock Guitar』などの本を執筆し、1988年からソロ・アルバムもリリースしていましたが、2007年の『Belsize Lane：A Collection of Sketches』が最後の作品になりました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。