映画『リバイバル69 ~伝説のロックフェス~』公開記念トークイベント開催、藤本国彦 × 星加ルミ子登壇


〈以下、公式インフォメーションより〉
伝説の音楽フェスティバルの「真実」を描く傑作ドキュメンタリー。
リバイバル69 ~伝説のロックフェス~
藤本国彦(ビートルズ研究家)×星加ルミ子(元ミュージック・ライフ編集長)登壇
【公開記念トークイベント第1弾】オフィシャルレポート
「本当にいろいろなミュージシャンの面白さが描かれている」
『リバイバル69 ~伝説のロックフェス~』公開記念トークイベント第1弾
【日時】10/6(金)
【会場】ヒューマントラストシネマ渋谷
【ゲスト】藤本国彦さん(ビートルズ研究家)× 星加ルミ子さん(元ミュージック・ライフ編集長)
本作は、1963年9月13日にカナダ・トロント州で行なわれた伝説的な音楽フェスティバル「トロント・ロックンロール・リバイバル 1969」の裏側を描いたドキュメンタリー映画。チャック・ベリー、ジェリー・リー・ルイスといったロック草創期の巨人から、ジョン・レノン、ドアーズなどのスーパースター、そして当時無名だったアリス・クーパーまでもが顔をそろえ、2万人を優に超える観客を集めたが、大成功を収めたフェスの裏側には、信じられないような出来事が山ほどあった──。
藤本氏は「ビートルズのファンの方は、ジョン・レノンの『スウィート・トロント』という作品をご覧になった方はいると思いますが、この映画は昨年製作されたもので、フェスの裏側をかなり探ったものになっています」と紹介すると、1969年当時音楽雑誌『ミュージック・ライフ』の編集長だったという星加氏は「同じ年に行なわれた『ウッドストック』は知っていましたが、この映像は今回初めて観させていただきました」とライヴ・フィルムの存在に驚いたという。
ジョン・レノンとは同い年生まれで、過去に何度もジョンと会ったことがあるという星加氏。映画にはジョンが本フェスに参加したいきさつや、オノヨーコと一緒にいる映像が映し出されているが「ジョンとヨーコさん二人で一緒にいる映像はめったに見られないので貴重だと思います」と語る。
そんな貴重な2ショット。星加氏はジョンがヨーコに出会う前からジョンを知っているというと「ジョンはほとんど変わらない。出会ったときから割合無口な人で、あまりしゃべらない。気の小さいシャイな人なんだなと思っていたが、それは最後まで変わらなかった」とジョンがヨーコと出会ったことで変化したことはあまり感じなかったという。
藤本氏が「初めてビートルズと会ったとき、ジョンだけ近寄って来なかったと聞きましたが」と問いかけると、星加氏は「そうなんですよ。ポール・マッカートニーやリンゴ・スター、ジョージ・ハリスンは日本のことを結構聞いてきたのですが、ジョンは『ミュージック・ライフ』を読んでいるふりをして一人で座り込んでいた。インタビューするとき、結構手ごわいかなと思った」とエピソードを披露。それでも「急にジョークを言ってくるなど、面白いところもありました」とお茶目な一面もあったという。
また星加氏は、1967年に「フール・オン・ザ・ヒル」のレコーディングに立ち合った際、ヨーコと初対面したというと「スタジオに入ると、隅の方にうずくまっている東洋人っぽい女性がいたんです」と発言。その翌年アップルビルで忘年会が開催されたとき、星加氏も参加したというと「ジョンに話しかけると、隣のヨーコさんがすべて質問に答え、ジョンはニコニコしているだけ。私はヨーコさんに『ジョンに聞いているんだけど』と言うとヨーコさんは『ごめんなさい』と言うんだけれど、またジョンに質問してもヨーコさんが答えるんです」と懐かしそうに語っていた。
藤本氏は「今回の映画を観ると、改めてジョンとヨーコがずっと一緒にいたというのが伝わりますね」と感想を述べると、星加氏は「ビートルズ解散の原因はヨーコさんという報道もありましたよね」と切り出し「ポールが嘆く気持ちも分かります。とにかくジョンとヨーコさんはスタジオ内でもべったり。ポールはスタジオの中では4人とミュージシャンのセッションの場所だと何度もジョンに言ったようですが、それを聞かなかった。それでポールとジョンの仲が悪くなったとロンドンでは言われていました。まあ実際は分かりませんけれど」と語っていた。
星加氏は「ジョンとヨーコが一緒にいる映像は大きな見どころですが、チャック・ベリーやジェリー・リー・ルイス、ボ・ディドリーなどジョンやポールが憧れたミュージシャンの映像がすごい。ロックンロールからロックに変わった瞬間を見ることができる」とレジェンドたちの共演に注目すると「69年というのは印象的な年で、ウッドストックが若者の間で人気になりビートルズも解散した。『ミュージック・ライフ』はファン・マガジンで、顔がいいアーティストたちを載せて本を買ってもらっていた。ところがこの年ぐらいを境に、ジミ・ヘンドリックスやジェフ・ベックを表紙にしましょう……という話になって『ミュージック・ライフ』から身を引こうと思ったんです」と発言し客席の笑いを誘っていた。
藤本氏も「バックバンドを持たず、ギター1本でやってくるチャック・ベリーが格好いい。フェスの裏側が垣間見えるドキュメンタリーなのですが、演奏シーンも大きな魅力。ビートルズファンは必見ですが、ビートルズを知らない若い世代にも観てほしい」とメッセージを送っていた。
その他にも、オノヨーコと映画監督の大島渚の対談の裏話など貴重な話に会場は沸いていた。
監督:ロン・チャップマン
2022年/カナダ、フランス/英語/97分/カラー/5.1ch/ビスタ/原題:REVIVAL69: The Concert That Rocked the World
字幕翻訳:川田菜保子
提供:東北新社/バップ
配給:STAR CHANNEL MOVIES
© ROCK N' ROLL DOCUMENTARY PRODUCTIONS INC., TORONTO RNR REVIVAL PRODUCTIONS INC., CAPA PRESSE (LES FILMS A CINQ) 2022
公式HP:リバイバル69 ~伝説のロックフェス~
10/6(金)、ヒューマントラストシネマ渋谷、角川シネマ有楽町ほか全国公開
さらに、BS10スターチャンネルで特集放送決定!
本作の公開を記念して、一時代を築いたアーティストやカルチャーに迫るドキュメンタリー3作品を10月、特集放送いたします。
特集詳細
▼放送作品
●『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』
イギリスのギブ兄弟が結成し、8度のグラミー賞に輝いたヴォーカル・グループ “ビー・ジーズ” の軌跡を辿った音楽ドキュメンタリー。
●『マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!』
名優マイケル・ケインが製作総指揮とナビゲーターを務め、60年代ロンドンを振り返るドキュメンタリー。
●『エリック・クラプトン~12小節の人生~』
“ギターの神様” と評されるエリック・クラプトンの波乱に満ちた人生を描いた音楽ドキュメンタリー。
〈STAR CHANNEL MOVIESとは?〉
日本初の映画専門チャンネルとして、⻑年にわたり数多くの作品を放送し続けてきたスターチャンネルの映画レーベル。感動や衝撃、忘れられない余韻が残る、私たちの “心が求める” 作品を、スターチャンネルならではの視点で世界中からセレクトし、映画ファンの皆様にお届けします。
star-ch.jp




ディスカバー・ビートルズ THE BOOK
NHK-FM『ディスカバー・ビートルズ』制作班(編)
ナビゲーター:杉 真理 & 和田 唱
監修:藤本国彦
BOOK・2023.06.05
ビートルズをこよなく愛する杉 真理&和田 唱がナビゲートするラジオ番組が待望の書籍化
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