KISS、フェアウェル・ツアーの最終公演でヴァーチャルKISSの活動を発表

KISSが12月2日、NYCのマディソン・スクエア・ガーデンでフェアウェル・ツアー「End Of The Road」の最終公演を行ない、アンコールの「Rock and Roll All Nite」で公演を締めくくりました。

ポール・スタンレーは観客に向けて、「道の終わりは、次の道の始まりだ。我々はどこにも行かない。キミたちはいつもいろんな所で我々に会える。夢の中でも会える」と語り、KISSの4人はステージを去りましたが、その後「God Gave Rock And Roll To You」のイントロが流れ始めると、ジーン・シモンズ、ポール・スタンレー、エリック・シンガー、トミー・セイヤーによるヴァーチャルKISSがスクリーンに登場し、4人のアバターがパフォーマンスを披露しました。

KISSのアバターは、ジョージ・ルーカスが設立したインダストリアル・ライト＆マジック（Industrial Light & Magic＝ILM) が制作し、ABBAのヴァーチャル・コンサート「ABBA Voyage」を手掛けたスウェーデンのポップハウス・エンターテイメント（Pophouse Entertainment）が資金提供およびプロデュースしており、同社の最高経営責任者（CEO）、パー・サンディン氏はAP通信に対し、「この新技術により、KISSはその伝統を “永遠に” 継続できるのです。KISS は3大陸の3都市で、同じ夜にコンサートを開催することができます」と説明しています。

またKISSは、ヴァーチャルKISSを紹介するショート・フィルム『A NEW ERA BEGINS』（新時代の幕開け）も公開し、ポール・スタンレーは次のように語っています。

「みんなは、“やめたらどうするの？” って言うけど、バンドは決して終わらない。なぜなら、バンドは俺たちのものじゃないからね。ファンがバンドを所有し、世界がバンドを所有してるんだ」

「俺たちはここまで構築するのに50年を費やしてきた。そしてILMとポップハウスと協力することで、我々全員が、KISSを単なる音楽バンドを超えた完全に異なるレベルに引き上げるというビジョンを共有している。それに、俺たちは常に我々を単なる音楽バンド以上のものだと考えてきたからね」

「我々が成し遂げてきたことは素晴らしいものだけど、それだけでは十分じゃない。バンドは我々以上に大きいから、存続に値するんだ。次のステップに進み、KISSが永遠に生き続ける姿を見ることに興奮しているよ」

なお、現時点でKISSのアバター・コンサートの日程は発表されていません。