シンガー・ソングライターでドナルド・フェイゲンの妻、リビー・タイタスが77歳で死去

タイタスは1947年にニューヨーク州ウッドストックで生まれ、同州のバード大学で学んでいましたが、21歳で妊娠、結婚したため中退し、1968年にカヴァー曲のみを収録したデビュー・アルバム『Libby Titus』をリリースしました。

続いて、マーティン・マルらのバックアップ・シンガーを務めた後、1977年にセカンド・アルバム『Libby Titus』（デビュー作と同名）をリリースし、同作ではロビー・ロバートソンやポール・サイモン、カーリー・サイモンらがプロデューサーを務めましたが、チャート入りには及びませんでした。

しかしながら、同作には彼女がエリック・カズと共作し、後に代表曲となる「Love Has No Pride」が収録されており、この曲は1972年にボニー・レイットが、1973年にはリンダ・ロンシュタットがカヴァーしていました。

70年代後半には、バート・バカラックと共作した5曲のうち、「Riverboat」と「I Live in the  Woods」がバカラックのアルバム『Woman』に収録され、カーリー・サイモンと共作した「Love You By Heart」が、サイモン1979年のアルバム『Spy』に収録されました。

その後、80年代から脇役として映画にも出演しつつ、ニューヨークでシンガーとしてパフォーマンスを続け、80年代後半からNYのレストランやクラブで有名ミュージシャンが出演するロックンロール・ミュージカルのプロモーターを務めていました。

1987年、同じ大学に通っていたフェイゲンと再会したタイタスは、2年後からニューヨーク・ロック・アンド・ソウル・レヴューというグループでフェイゲンと共演し、作曲活動を共にした二人は1993年に結婚しました。

なお、1969年から70年代にかけて、タイタスはザ・バンドのリヴォン・ヘルムのパートナーで、二人の間にはシンガー／ソングライターのエイミー・ヘルムが生まれています。

安らかなる眠りをお祈りいたします。