ジ・アラームのフロントマン、マイク・ピーターズが66歳で死去

ウェールズのロック・バンド、ジ・アラーム（The Alarm）のフロントマン／ソングライターのマイク・ピーターズ（Mike Peters）が4月29日、30年にわたる血液ガンとの闘病の末、66歳で死去しました。

バンドのSNSで訃報が伝えられており、ピーターズの新曲「Totally Free」が掲載されています。

プレスリリースによると、ピーターズは1995年に初めてリンパ腫と診断され、その後、慢性リンパ性白血病（血液ガン）と診断されました。昨年、ピーターズの容態が急激に悪化し、慢性リンパ性白血病がリヒター症候群と呼ばれる悪性度の高いリンパ腫へと進行したため、ジ・アラームは全米ツアーをキャンセルしていました。

1959年にウェールズのプレスタティンで生まれたピーターズは、1981年にジ・アラームを共同創設し、1983年のシングル「68 Guns」（UKチャート17位）がバンド最大のヒット曲になり、同曲を収録した1984年のデビュー・アルバム『Declaration』（邦題『アラーム宣言』）が、UKチャートで6位を記録しました。

バンドは1991年の解散までに計6枚のアルバムをリリースし、バンドはその間、U2やブルース・スプリングスティーン、ボブ・ディランのオープニングアクトを務めたこともあり、オルタナティヴ／ニュー・ウェイヴ・バンドとして人気を博しました。

バンド解散後、ピーターズはソロ活動に専念していましたが、2000年にジ・アラームMMXXVとしてバンドを再結成し、2002年から2023年にかけて数多くのアルバムをリリースしました。

また、ピーターズは亡くなる直前、バンドの新アルバム『Transformation』が6月6日にリリースされると発表し、同作からファースト・シングル「Chimera」のミュージック・ビデオが公開されていました。

なお、ピーターズは妻のジュールズと共に、音楽を軸としたガン支援の慈善団体「Love Hope Strength Foundation」を設立しており、ロック・コンサートなどで開催する革新的なキャンペーン「Get On The List」を通じ、世界的な幹細胞登録簿に25万人以上を登録し、世界中の何千人もの患者にとって命を救う可能性のあるマッチングの確保に貢献していました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。