「戦争中のサラエボにU2を呼びたい」── 一人のクレイジーなアイデアが不可能を現実に。映画『キス・ザ・フューチャー』9月公開

1980年代末、ベルリンの壁崩壊に象徴される東ヨーロッパ諸国で次々と起こった社会主義体制の解体に端を発し、民族紛争から大規模な内戦へと発展した旧ユーゴスラヴィア連邦。6つの構成国はそれぞれ独立を宣言したものの、実はまだ完全に解決したわけではなく、火種は現在もくすぶっています。本作はそのうちの一つ、5年にわたって続いたボスニア・ヘルツェゴビナ紛争で戦場ともなった首都サラエボでのお話。

1995年の和平協定が結ばれる以前、戦場の若者たちはU2を招いてのコンサートを企画。しかしさすがにその際には実現までこぎつけられず……。しかしボノら4人は2年後の1997年に公演を現実のものとし、約束を果たした。──本作『キス・ザ・フューチャー』は、平和な未来へ向けた転換点として今も語り継がれるコンサート実現への紆余曲折を描いた、実話のドキュメンタリーです。