プリンスの未発表曲で構成されたニュー・アルバムが出る!

プリンスのアーカイヴを管理するトロイ・カーター氏が発表したところによると、プリンスの没後初めてとなる未発表曲を収録したアルバムが、9月28日に発売されることになりました。

このニュースは、プリンスの死因を巡る責任問題と、彼の自宅兼スタジオだったペイズリー・パークにある貴重品保管室の安全性に関する論争が浮上し、不穏な空気が流れた先週に明らかになったものです。

カーター氏は、「Variety」誌とのインタビューで次のように語っています。

「去年は、プリンスの様々なビジネスパートナーや法廷相続人、遺産管理団体と会って、とにかく情報収集に明け暮れた1年でした。まずは真っ先に保管室を整理して、プリンスが残した音楽や映像、写真、メモや手紙などを調べました。基本的にプリンスはあらゆる物を保管していたので、何十年分もの音楽やビデオ、遺物がありましたが、その出所やプリンスがコラボした相手、レコーディングの場所や年度など、その歴史的な背景を一つ一つ調べるには長い時間がかかるのです」

「先日、発売を発表した“Nothing Compared 2 U”は、プリンス・エステートと我々が協力して世に出すことになった初めての作品でしたが、現在は秋に発売を予定しているフルレンス・アルバムの最後の仕上げに取り掛かっています。我々と一緒にアーカイヴの管理を担当しているマイケル・ハウ氏は、プリンスの特別な作品を見つけるという途方もない仕事をしていますが、彼が発見し、我々全員が惚れこみ、ファンにとっても十分特別な作品だと思えるアルバムです。先日の“Nothing Compared 2 U”の発掘に刺激され、今年は他にもファンのために何かしよう、という気分になったのです」

カーター氏によると、ニュー・アルバムはアーカイヴから寄せ集めたコンピレーションではなく、特定の期間に作られた楽曲が収録されているとのことです。

遺産管理団体のコメリカが、ペイズリー・パークから莫大なアーカイヴを撤去すると決定した際、プリンスの親族は異議を唱えましたが、プリンスが遺言を残していなかったため、コメリカが最善策だと決めた事が実行される運びになっており、彼らの動きを阻止するための訴訟は失敗に終わりました。

現在、プリンスの遺産が地下の保管室で“安全には守られていない”という判断が下されれば、コメリカの主張が正しいということになります。

なお保管室にはアルバム100枚分相当の楽曲や、山のような現金、昔のスタジオ設備などが眠っているとのこと。いずれにしてもファンにとって最善の策が採用されることを祈るばかりです。

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