ガンズ続報:ボックスセットから削除された「One In A Million」

ガンズ・アンド・ローゼズの話題のボックスセット『アペタイト・フォー・ディストラクション: ロックト・アンド・ローデッド・エディション』のディスク2 “B-sides N’ Eps”には、『アペタイト・フォー・ディストラクション』からシングル・カットされた曲のB面5曲の他、2枚のEP(1986年の『Live?!*@Like a Suicide』と1988年の『GN’R Lies』)に収録されている8曲のうち7曲が入っていますが、プレスリリースではどちらのEPタイトルにも言及せず、『GN’R Lies』に関しては、そのセッションから「Move to the City」のアコースティック・ヴァージョンが生まれたことしか書かれていません。

どうやら慎重に判断した結果、『GN’R Lies』の8曲目に入っていた「One in a Million」という締めくくりの曲を削除したようです。なぜなら「One in a Million」には、ニガー(黒人)やファゴット(ホモ)の他、移民に対する軽蔑的な歌詞が使われ、物議を醸したからです。

アクセル・ローズは、ロサンゼルスの第一印象に基づいて書いた歌詞だと述べ、1989年のローリング・ストーン誌とのインタビューでは、「肉切り包丁を手にした中東人のコンビニ店主が大勢の黒人を店から追い払い、その黒人たちは盗んだ宝石やコカイン、ヘロイン、マリファナを売っていた」「ゲイの男からレイプされそうになった」などと語っていました。

また、「黒人同士はニガーと言い合うのに、白人がニガーと言うと差別用語になるのはおかしい。俺は言っていい言葉と言ってはいけない言葉を他人から指図されたくない。俺がニガーという言葉を使ったのは、基本的にその言葉が生活上の苦痛や問題となる人物を意味したもので、黒人を特定したのではない」とも語っています。

更に、ローズのバンド仲間だったスラッシュが黒人のハーフだったことからも物議を醸し、スラッシュは、1991年のローリング・ストーン誌とのインタビューで次のように語っています。

「アクセルが最初にあの曲を書いて歌いたいと言った時、俺はクールじゃないって言ったんだ。でも、アクセルはどうしても自分の気持ちを表現したいって言うし、彼の書く歌詞はかなり直截的だからね。彼は非常に正直な人間だし、彼なりの理由があったのさ。俺はあの曲を演奏したことは後悔してないけど、あの曲のせいで俺たちが被ったことや、俺たちの個人的な感情が世間に誤解されたことは残念に思うよ」
 

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