ネヴィル・ブラザーズのアート・ネヴィルが引退を発表

今年の12月17日に81歳の誕生日を迎えた「パパ・ファンク」ことアート・ネヴィルが、12月19日に引退声明を発表し、60年に及ぶ音楽活動に終止符を打ちました。

アート・ネヴィルは、ニューオーリンズ・ファンク・サウンドの第一人者で、ニューオーリンズを代表するR&B/ファンク・バンドのミーターズやネヴィル・ブラザーズのリーダー的存在でしたが、2001年に受けた腰の手術による合併症を患い、ここ1年以上、公で演奏することはありませんでした。

ネヴィル兄弟の長兄アートが初めて注目を浴びたのは、1954年にザ・ホーケッツとレコーディングした「Mardi Gras Mambo」で、その後数年間グループと活動した後、ソロに転向。60年代半ばにアート・ネヴィル&ザ・サウンズを結成し、地元で有名になった彼らは、1968年にバンド名をザ・ミーターズに変更し、インストゥルメンタルの「Sophisticated Cissy」や「Cissy Strut」をリリース。地元で定期的にライヴ演奏を行っていました。

70年代には、ローリング・ストーンズの前座で北米とヨーロッパをツアーした他、ポール・マッカートニーのパーティーでも演奏するなど、R&B/ソウルだけでなくロック・ファンにも名が知れ渡るようになりましたが、バンドは1976年に解散。ミーターズはドクター・ジョンやロバート・パーマーといったアーティストのレコーディング時のバンドとしても重要な役割を果たしてきました。

その後、アートは兄弟でネヴィル・ブラザーズを結成し、毎年ニューオーリンズのジャズ・フェスティバルでトリを務めていましたが、2004年に発表した『Walkin’ In The Shadow Of Life』がネヴィル・ブラザーズ最期のアルバムとなってしまいました。またサックスを担当していた次男チャールズ・ネヴィルは、2018年4月に他界しています。もちろん日本にも多くのファンがおり、何度か来日公演も果たしていました。

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