サーフ・ギターのレジェンド、ディック・デイルが81歳で死去

サーフ・ギター・サウンドの草分け的存在で、1962年のヒット曲「Misirlou」で知られるディック・デイルが81歳で亡くなりました。

死因は発表されていませんが、デイルはこれまで2度の直腸がんを克服したものの、腎不全と糖尿病を患い、また胃と腸の一部を切除してからは、毎月3,000ドル(約33万円)の費用がかかる人工肛門装置の医療費に苦労していたと、2015年に『ピッツバーグ・シティ・ペーパー』に語っていました。

ボストン生まれのデイルは、レバノン人の父とポーランド人の母親を持ち、中東と東ヨーロッパのフォーク音楽を聴いて育ちました。1954年に家族がカリフォルニアに引っ越し、その後サーフィンとギターを覚えたといいます。

1961年に、ディック・デイル&ザ・デルトーンズとしてリリースしたデビュー・アルバム『Surfers’ Choice』に収録されている「Let’s Go Trippin」は、サーフ・ロック初のインストゥルメンタル曲と見なされ、サーフ・ミュージックが流行る引き金になったと言われています。

また、1962年の「Misirlou」は、1994年に公開されたクエンティン・タランティーノ監督の映画『パルプ・フィクション』のオープニング・クレジットで使用され、デイルは再び注目を浴びました。

デイルは、ビーチ・ボーイズ、ジミ・ヘンドリックス、エディ・ヴァン・ヘイレン、ライ・クーダーなど多くのミュージシャンに影響を与え、シン・リジィのギタリスト、スコット・ゴーハムも、「デイルは僕が初めて尊敬したギター・ヒーローで、彼からたくさんのインスピレーションをもらった」と語っています。

ご冥福をお祈りします。

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