リチャード・アシュクロフト、ミック&キースから「Bitter Sweet Symphony」著作権を無償で譲渡される

1997年に大ヒットしたザ・ヴァーヴの「Bitter Sweet Symphony(ビター・スウィート・シンフォニー」は、3作目のアルバム『Urban Hymns(アーバン・ヒムス)』に収録されたリード・シングルで、バンドの創立メンバーでヴォーカリストだったリチャード・アシュクロフトが作詞作曲を手掛けました。

しかし、この曲のオープニングには、アンドリュー・オールダム・オーケストラがカヴァーしたストーンズの「The Last Time」(ミックとキースが作曲)のサンプリングが4秒間使われており、アシュクロフト側はストーンズ側からサンプルの使用許可は得ていたものの、当時「The Last Time」の著作権を所有していたパブリッシング会社〈ABKCO〉の共同オーナーで、ストーンズのマネージャーだったアラン・クレインは、「当初合意したサンプルの使用時間よりも長く使われた」とし、アシュクロフトとザ・ヴァーヴを盗作容疑で訴えていました。

その結果、ストーンズ側が勝訴し、ミックとキースがこの曲のパブリッシングとロイヤルティを100%受け取り、「Bitter Sweet Symphony」のソングライター・クレジットには、ミック・ジャガーとキース・リチャーズの名前が掲載されていました。

しかし、それから20年以上経った今年になって、アシュクロフトのマネージャーたちが、ミックとキースに直談判したところ、ミックとキースがこの曲のパブリッシング全てを無償で放棄すると発表。今後はアシュクロフトがロイヤリティの全額を受け取り、曲のクレジットにも、アシュクロフトの名前だけが掲載されることになります。

アシュクロフトは次のように語っています。

「4月の時点で、ミックとキースはこの曲のパブリッシング全てを譲渡することに同意していました。異例とも言える結果になったのは、親切で寛大なミックとキースのおかげです。彼らは作曲クレジットから自分たちの名前を削除し、今後この曲から発生するロイヤリティの全額を僕に譲渡すると同意してくれました。今回、主役として動いてくれた僕のマネージャーと、ストーンズのマネージャー、そしてミックとキースに心からの感謝と敬意を表します」

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