ゲイリー・クラーク・ジュニアが「Got To Get Up」のミュージック・ビデオを公開

テキサス出身のブルース・ロック・ギタリスト、ゲイリー・クラーク・ジュニアが、3月1日発売の最新アルバム『This Land』(4月18日MLCニュース参照)から、「Got To Get Up」のミュージック・ビデオを公開しています。
 
このサイケデリックなアニメーション・ビデオは、映画監督のManu ViqueiraとLaprisamataが監督を手掛け、ナチスやKKKといった様々な悪に立ち向かう象徴として、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア、ダライ・ラマ、ボブ・マーリー、ジョン・レノン、ネルソン・マンデラ、ジェームス・ブラウン、ブルース・リーらの画像がフィーチャーされています。
 
現在ゲイリー・クラーク・ジュニアは、5月3日にスタートしたアルバムのサポート・ツアーを行っていますが、7月7日にはローリング・ストーンズのオープニング・アクトとしてもステージに立つことが決まっています。

Gary Clark Jr. 2019 Tour Dates

Jun 22 - La Cigale, Paris, France
Jun 24 - Anfiteatro Del Vittoriale, Gardone Riviera, Italy
Jun 27 - LES DOCKS, Lausanne, Switzerland
Jun 29 - Jardins Del Palau De Pedralbes, Barcelona, Spain 
Jun 30 - Cultura Inquieta Festival, Getafe, Spain
Jul 07 – Foxboro, MA – Gillette Stadium (opening act of The Rolling Stones)
Jul 19 – Honolulu, HI – The Republik
Jul 20 – Honolulu, HI – The Republik
Jul 21 – Kahului, HI – Castle Theater, Maui Arts & Cultural Center
Jul 25-28 – Niigata, Japan – Fuji Rock 2019
Aug 01 – Lollapalooza 2019 / Grant Park - Chicago, IL, US
Aug 04 – Meadow Brook Amphitheatre - Rochester Hills, MI, US
Aug 06 – Indianapolis, IN – White River State Park
Aug 08 – Council Bluffs, IA -Harrah’s Council Bluffs – Stir Cove
Aug 09 – Minneapolis, MN – Surly Brewing Festival Field
Aug 11 – Lexington, KY – Railbird Festival
Aug 12 – St. Louis, MO – Fabulous Fox Theatre
Aug 13 – Kansas City, MO – Cross Roads KC
Aug 17 – Watkins Glen, NY Woodstock 50th Anniversary
Aug 19 – Ashville, NC – Highland Brewing Co.
Aug 20 – Charlotte, NC – Charlotte Metro Credit Union Amphitheatre
Aug 22 – Arlington, VA – Oak Ridge Farm
Aug 23 – Richmond, VA – The National
Aug 24 – Brooklyn, NY – Afropunk
Aug 25 – Columbia, MD – Merriweather Post Pavilion
Sep 04 – Morrison, CO – Red Rocks Amphitheater
Sep 05 – Vail, CO – Gerald R. Ford Amphitheater
Sep 06 – Salt Lake City, UT – Red Butte Garden Amphitheatre
Sep 08 – Bonner, MT – Kettlehouse Amphitheater
Sep 10 – Vancouver, BC – PNE Forum
Sep 11 – Woodinville, WA – Chateau Ste Michelle Winery
Sep 13 – Troutdale, OR – Edgefield
Sep 14 – Bend, OR – Les Schwab Amphitheater
Sep 15 – Reno, NV – Grand Sierra Resort & Casino
Sep 17 – Aspen, CO – Belly Up Aspen
Sep 24 – Phoenix, AZ – Comerica Theatre
Sep 27 – Santa Barbara, CA – County Bowl
Sep 28 – Greek Theatre-U.C. Berkeley - Berkeley, CA (with Michael Kiwanuka)
Sep 29 – Hollywood Bowl - Hollywood, CA (with Michael Kiwanuka)
Oct 04~06, Oct 11~13 – Austin City Limits Music Festival / Zilker Park - Austin, TX

ツアー詳細はこちら


Gary Clark Jr. / ゲイリー・クラーク・ジュニア
This Land / ディス・ランド


WPCR-18182
¥2,200+税

01. This Land
02. What About Us
03. I Got My Eyes On You (Locked & Loaded)
04. I Walk Alone
05. Feelin’ Like A Million
06. Gotta Get Into Something
07. Got To Get Up
08. Feed The Babies
09. Pearl Cadillac
10. When I'm Gone
11. The Guitar Man
12. Low Down Rolling Stone
13. The Governor
14. Don't Wait Til Tomorrow
15. Dirty Dishes Blues
16. Highway 71 (Bonus Track)
17. Did Dat (Bonus Track)

______________________________

〈以下メイカー・インフォメーション〉

数々のレジェンドとステージをともにし、その類稀なる才とテクニックを以て世界中のファンを魅了してきた、「選ばれし者」-- ゲイリー・クラーク・Jr、最新作!

新世紀のレジェンドへの旅路を着実に歩みはじめた彼の待望のスタジオ・アルバム。ファンク、R&B、そして現代的でモダンな息吹を取り入れ、トラディショナルなブルーズをゲイリー・カラーに染め上げた会心作!

映画『ジャスティス・リーグ』のエンディング・テーマに「カム・トゥゲザー」が選出されるなど、絶えず音源を供給してきたが、2015年『サニー・ボーイ・スリムの物語』以来となるスタジオ・アルバムをついにリリース!

「この土地はもうダメだって?…ここはもう俺の物だ。分かったな」自分の縄張りを主張するような勢いで迫るゲイリー・クラーク・ジュニアの新作タイトル・トラック、「ディス・ランド」。

テキサスで生まれ育った彼は、家族が初めてそこへ引っ越した際に周りの住人から向けられた、疑うような鋭いまなざしを忘れない。彼の人種はここに住んではいけない、そう言い放たれる周りの声を無視し、挑戦していった彼の過去は現在の音楽性に大きな影響を与えている。

ゲイリーの通算3枚目となるスタジオ・アルバム『ディス・ランド』は、彼の豊富なレパートリーが披露された快作だ。ハード・ロックの源流とされるクリームに影響を受けたゲイリーは、めまぐるしい進化を得て、今ではジャック・ホワイト、ジョン・メイヤー、そして亡きプリンスらと並ぶ、ロック・ミュージシャンの最後の末裔者だとも評される。今作『ディス・ランド』は、マディ・ウォーターズやチャイルディッシュ・ガンビーノ、そしてマーヴィン・ゲイに敬意を示したソウル・アルバムでもある。

ゲイリーは、前述のマーヴィン・ゲイ「ホワッツ・ゴーイン・オン」やプリンス「サイン・オブ・ザ・タイムズ」が、作品を通して訴えていた社会への問題提起の姿勢にインスピレーションを受け、今作『ディス・ランド』ではその影響を明らかに色濃く受けているといえるだろう。表題曲「ディス・ランド」では、ゲイリーの家族がかつて移住した先で差別を受けたという、その周りの住人に対して、彼が感じた怒りとパラノイアを表す。「若いやつらが乗っ取るぜ」と繰り返し歌うのは「ホワット・アバウト・アス」。複数の収録曲に登場する架空のキャラクター、ミスター・ウィリアムズに対するメッセージだ。このキャラクターのモデルは定かではないが、同じく過去に差別を受けたという隣人たちのボス、あるいはゲイリーが不要だと考える政治界のとある人物の可能性がある。理解をしてほしいと強く懇願する「フィード・ザ・ベイビーズ」は力強く攻める「ディス・ランド」とは対照的だ。

家族と仕事の両立の難しさについて触れている今作は、今までより更にパーソナルな作品になっている。「パール・カディラック」では献身的に尽くしてきた母親に感謝を告げ、「ウェン・アイム・ゴーン」では自身の子供の旅の支度をする父親としての気持ちを表す。そして「ギター・マン」では、自分の「パスポートに増えてゆくスタンプ」の数を仕事柄多くなる旅の回数と比較し、家族と過ごす時間がどんどん仕事に取られていく恐怖を歌う。ピーター・トッシュのようなレゲエで始まり、アリーナ・ロック・アンセムで終わる「フィール・ライク・ア・ミリオン」は、「金曜の夜、給料が払われた/喧嘩を探しにいくぜ」という歌詞が印象的だ。バラード曲「ドント・ウェイト・ティル・トゥモロウ」では妻に浮気がばれ、許してくれと懇願する、とある男のストーリーを歌う。「暗闇は俺のコンフォート・ゾーンだ」と、強情な自分との闘いを描くのは「ロウ・ダウン・ローリング・ストーン」。アンサンブルにトランペットを加え、「全員殺せ!」とゲイリーが繰り返す「ガット・トゥ・ゲット・アップ」は、ロックに祈りをささげるマントラだ。そして「ゴッタ・ゲット・イントゥー・サムシング」は、チャック・ベリーの影響を受けつつも、ラモーンズにも通じる怒りのパンクとロックン&ロールをまき散らす。

彼は幼い頃からブルーズを愛し、ヒップホップ好きな友人らに感化され、ジャズを聴きにパイントップ・パーキンズのコンサートに足を運んでいた。「『オースティン・シティ・リミッツ』を見た時、始めて様々な音楽スタイルを目にしたんだ。クラプトン、バディ・ガイ、B・B・キング、ボニー・レイット、ジミー・ヴォーン、そしてロバート・クレイ」、彼は言う。「ブルーズでもロックンロールでも、力強いギター・ソロではじまる曲ならなんでも好きになったんだ。そして様々なジャンルの音楽をどんどん聞いていくうちに、俺はアルバート・キング、フレディ・キング、そしてB・B・キングと、三つのキングの曲が一番心に響いたんだ」

早くからギターの神童として地元オースティンの音楽シーンに迎え入れられたゲイリーは、その後有名なブルース・クラブ・オーナーのクリフォード・アントンの庇護を受け、大物ミュージシャンと一緒のステージに立つようになったという。

2010年、ゲイリーはオースティンのローカル・レジェンドとして知られるドイル・ブラムホールⅡに連れられ、エリック・クラプトンに会いにクロスロード・フェスティバルに行き、彼やシェリル・クロウと共にステージに立つ。その一年後にはワーナー・ブラザーズを通してデビュー作『ブライト・ライツEP』をリリース。EPとしては初のリード・レヴューを米『ローリング・ストーン』誌で獲得。「21世紀まれにみる真のブルーズマンだ。彼のような才能を持つ人物は21世紀の時計師を見つけるぐらい困難だ」と評されている。

2012年にリリースしたデビュー・アルバム『ブラック・アンド・ブルー』の収録曲「エイント・メッシン・アラウンド」は2年続けてグラミー賞にノミネートされ、2014年には「プリーズ・カム・ホーム」でベスト・トラディショナル・R&B・パフォーマンス部門を受賞。彼は他にもB・B・キング、ジェフ・ベック、バディ・ガイらと共にホワイトハウスでオバマ大統領の前でパフォーマンスを披露したり、ビートルズのヒット曲をデイヴ・グロール(フー・ファイターズ)やジョー・ウォルシュ(イーグルス)と共にカヴァーしたり、エド・シーランやビヨンセと共にスティーヴィー・ワンダーのトリビュート・カヴァーを披露したりと、数々の異例な経歴を持っている。

またチャイルディッシュ・ガンビーノのアルバム収録曲「ザ・ナイト・ミー・アンド・ユア・ママ・メット」ではガンビーノと共に手掛けた歌詞とギターを披露。2017年度に行われ、亡きトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズを称えた慈善コンサート〈Musicare〉では、フー・ファイターズとステージを共にし、大いに観客を盛り上げた。

独自の壮大な世界観で、かのオバマ元大統領を魅了したゲイリー、2017年に元大統領が公開したサマー・プレイ・リストの一曲に選ばれ、「音楽の未来」と称賛される。もはやそれ以上の功績は無いだろう。『ディス・ランド』では、エレクトロニック・ミュージックとアフリカン・アメリカンを融合し、ジャンルを飛び越えた「音楽の未来」を世界に見せつけている。それは彼だけが挑める、未知の領域なのであろう。

RELATED POSTS

関連記事

LATEST POSTS

最新記事

この記事についてのコメントコメントを投稿

この記事へのコメントはまだありません

THE DIG Presents ブルース・ロック<シンコー・ミュージック・ムック>

THE DIG Presents ブルース・ロック<シンコー・ミュージック・ムック>

1,620円
ディスク・コレクション ブルース・ロック

ディスク・コレクション ブルース・ロック

1,944円
エリック・クラプトンとギタリスト<シンコー・ミュージック・ムック>

エリック・クラプトンとギタリスト<シンコー・ミュージック・ムック>

2,160円
エリック・クラプトン フォーエヴァー・マン

エリック・クラプトン フォーエヴァー・マン

1,620円

ページトップ