イーグルスのドン・ヘンリー、上院司法委員会に著作権法の改訂を要請

イーグルスのドン・ヘンリーが6月2日、上院司法委員会の聴聞会にリモートで出席し、もはや時代遅れになっている著作権法の改訂を求めました。
 
この聴聞会は、1998年のデジタル・ミレニアム著作権法における可能な変更点について検討するために開かれ、「73歳の私はキャリアの最終章を迎えていますが、私や同輩、そして我々に続く人々のために道を開いてくれたアーティストやクリエイターの方々への責任感と義務感から出席いたしました」と語ったヘンリーは、YouTubeなどの管理人が、創造力を必要とする音楽業界の同僚たちを食い物にして利益を得ていると主張し、「20年以上も悪用されている時代遅れの法令を変更もしくは改善してほしい」と要請しました。
 
グーグルのYouTube、TikTok、インスタグラムに的を絞ったヘンリーは、現在の著作権法を “TikTokワールドにおけるMySpace時代の遺物” と称し、大規模なオンライン・サービスが繁盛している一方で、アーティストには、これらのプラットフォーム上で跋扈している著作権侵害への対抗策がなく、「私は、自分のキャリアと名声を確立するために懸命に働き、成功を手にしましたが、これは私にとって道徳的な信条の問題なのです。特に、新型コロナのパンデミックで音楽業界が大打撃を受けている今、生活苦にあえいでいるソングライターやレコーディング・アーティストのために意見を申し上げています。憲法の下で作者に保証されている権利に対し、公正な報酬が必要なのです」と語りました。
 
イーグルスは、バンドの著作権侵害にあたる場合は、様々なデジタル・プラットフォームからバンドの映像を削除することで知られており、ファンが投稿したコンサートの映像は数時間から数日で削除されています。
 
聴聞会の議長を務めたノースカロライナ州のトム・ティリス共和党上院議員は、「著作権侵害は以前よりも簡単で速くなり、はるかに日常的になりました。現行制度には深刻な欠陥があります」と述べ、民主党上院議員も著作権法の改訂に賛同したようです。