ゲイリー・ニューマン、東京の高級寿司屋でフレディ・マーキュリーからビッグマックを奢られる

Gary Numan(著) 『(R)evolution : The Autobiography』
(English Edition)Kindle版(2020/10/22)洋書
 


英シンセ・ポップのパイオニア、ゲイリー・ニューマンの新たな自叙伝『(R)evolution : The Autobiography』が10月22日に発売され、ニューマンは東京で会ったクイーンとの忘れられない夜について綴っています。

1981年2月、英ニュー・ウェイヴ・バンドのジャパンを追って来日していたニューマンは、バンドから相手にされず、一人で東京の街をうろついていました。日本武道館でクイーンの公演があると知ったニューマンは、チケットを買って会場に向かいましたが、周りに人だかりができたことで騒ぎになり、会場のスタッフからバックステージに案内されたそうです。

「僕は、自分が日本でかなり成功していたことを知らなかった。イギリスで1年くらい有名になっていただけで、まさか日本で騒ぎになるとは思ってもいなかった。結局、会場のスタッフが僕をバックステージに連れて行き、バンドに紹介してくれた。クイーンのメンバーに事の顛末を説明すると、彼らは本当によくしてくれた。

公演の後、高級な寿司屋に連れて行ってくれたが、僕は寿司が苦手だった。しばらくすると、フレディが『食べてないけど、大丈夫?』と僕に気を使い、僕は『寿司は苦手だけど、クイーンの大ファンだからここにいるだけでハッピー、心配しないで』と答えた。するとフレディは、『何が食べたいの?』と僕に尋ね、僕は『マクドナルド……でも後で買いに行くから気にしないで』と答えたが、フレディはリムジンの運転手にマックを買いに行くよう頼んでくれた。

それから15分後、マックの袋を手にしたリムジンの運転手が戻ってくると、フレディは寿司屋の店主にもお金を払い、僕が店内でビッグマックを食べられるようにしてくれた。僕は、東京の高級寿司店でクイーンと一緒にマックを食べている! 僕は憧れのスターに大感激していたが、クイーンのメンバー全員が分別のある素敵な人たちだった。

他のバンドは、リムジンの運転手や他人のことなど気にも留めないが、クイーンは違っていた。彼らは全員を楽屋に招待し、誰とでもしゃべり、何にでもサインしていた。あれは、支えてくれる人たちへのもてなし方を教えてくれるレッスンだった。僕は可能な限り、それを見習うことにしている」

ML Imagesライブラリーより、ゲイリー・ニューマンが自分でチケットを買ってまで見ようとしたクイーン1981年のジャパン・ツアー。最初の4枚はステージの模様、そして映画『フラッシュ・ゴードン』の試写会(岡崎友紀、太田裕美、薬師丸ひろ子らの姿も。フレディは不在)。続く3枚は滞在中に開かれたパーティの様子で、この時長谷部カメラマンは会場の隅っこに緊張した面持ちのゲイリー・ニューマンの姿を1枚だけ捉えていた。

読み込み中.....

この記事についてのコメントコメントを投稿

この記事へのコメントはまだありません

ディスク・ガイド・シリーズ #016 テクノ・ポップ

ディスク・ガイド・シリーズ #016 テクノ・ポップ

1,980円
ポストパンク・ジェネレーション 1978-1984

ポストパンク・ジェネレーション 1978-1984

3,850円

CROSSBEAT Presents 80年代洋楽完全ガイド

1,980円
CROSSBEAT Presents グラム・ロック

CROSSBEAT Presents グラム・ロック

1,980円

RELATED POSTS

関連記事

LATEST POSTS

最新記事

ページトップ