元ユーライア・ヒープのケン・ヘンズレー、生前最後のアルバムが2021年3月に発売

このアルバムは、ヘンズレーがロシアの詩人でヘンズレーのファンでもあるウラジミール・エメリン（Vladimir Emelin）と2年の歳月をかけてコラボした作品で、彼の詩をアルバムの歌詞に取り入れたヘンズレーは、亡くなる直前のインタヴューで次のように語っていました。

「僕がモスクワに行った時、帰宅途中だった彼が空港で僕を見かけてね。彼は子供の頃から僕のファンで、サインと写真撮影を求めてきたから喜んで応じたんだ。頼まれたメルアドも渡してね。その後、二人で会った時に彼から自分の詩をいくつか曲にできないかと訊かれたんだ。初めての経験だから出来るかどうか分からなかったけど、何曲かトライしたら彼がとても気に入って、もっとやってくれと頼まれた。そしたら、結果的にアルバムにするだけの曲数になったんだ」

「アルバムの大半はロックダウン中に制作したんだけど、ミュージシャンとシンガー、そして僕のエンジニアとネット上でファイルをシェアするだけだったから楽だったよ。とにかくクオリティだけは妥協しなかったけどね。僕のマネージャーのスティーヴ・ウェトマンにアルバムを渡したら、いつの間にかチェリー・レッドのスタッフが興味を示していて、新たな展開が見えてきたんだ」

ヘンズレーによると、同アルバムのビデオやコンサート、イラスト入りのリリック・ブックの話まで出たとのこと。そして、ヘンズレーのスペインの自宅近くではソーシャル・ディスタンスをとったコンサートが行なわれ、その模様を収録したビデオや、それぞれの曲が出来上がっていく過程を記録したビデオが、3月に発売されるCD／DVDに収録されるそうです。