カントリー・ミュージックのレジェンド、クリス・クリストファーソンが引退を公表

クリストファーソンは、ジャニス・ジョプリン1971年のNo.1ヒット曲「Me and Bobby McGee」の作曲をはじめ、70年代からカントリー・ソングライターとして大成功をおさめ、1987年までに450人以上のアーティストが彼の楽曲をレコーディングしました。

また、1976年の映画『スター誕生』では、ゴールデン・グローブ賞の主演男優賞を受賞し、1985年から1995年にかけて、カントリー・スーパーグループのザ・ハイウェイメン（The Highwaymen）でウィリー・ネルソン、ジョニー・キャッシュ、ウェイロン・ジェニングスらとレコーディングとツアーを行なうなど、多くの功績を残しました。

しかしながら、2010年代から記憶障害に悩まされるようになり、2013年のFOXとのインタヴューでは次のように語っていました。

「物忘れがそれほど酷くなけりゃいいんだけどね。記憶障害の原因は、サッカーとボクシングをやってた時の脳震盪だと言われたよ。数年前から症状が出始めたけど、自分の曲は覚えているから演奏は出来るんだ。でも、それ以外のことがね……」

パンデミック前の昨年1月には、船上コンサート「アウトロー・カントリー・クルーズ」に参加していましたが、ここ数年は演奏中に歌詞を忘れるようになり、初期のアルツハイマー型認知症ではないかと疑われていました。

引退にあたり、クリスはファミリー・ビジネスの支配権を息子のジョン・クリストファーソンに譲渡し、モリス・ハイアム・マネジメントが遺産管理団体の代表を務め、彼のインディ・レーベルKKレコードの管理も続けるそうです。