元ピンク・フロイドの故シド・バレット、15歳の時に描いた絵がオークションに

2006年に他界したピンク・フロイド初期の中心メンバー、シド・バレットが15歳の時に描いた1961年のサイン入り絵画「Orange Dahlias In A Vase」（花瓶の中のオレンジ・ダリア）が、オークションに出されることになりました。

この絵は、バレットの幼馴染だったフィル・ハーデンが所有するもので、5月27日にケンブリッジを拠点とする「Cheffins」のオークションに出され、推定落札価格は3,000～5,000ポンド（約464,000〜773,000円）になっています。

§ Roger 'Syd' Barrett (British 1946-2006) / Ceffins 出品ページ

オークション・ハウスの「Cheffins」は、バレットが2006年に他界した後、バレットが後年になって描いた９作品を競売にかけたこともあり、次のように述べています。

「シド・バレットは今でもロック界を象徴する人物の一人ですが、ピンク・フロイドの創始者として知られるだけでなく、優秀な画家でもありました。彼は後年、絵画を完成させることに専念し、それを写真に撮り、その後キャンバスを燃やしてしまったので、現存するオリジナル作品はほとんどありません」

なお、フィル・ハーデンの父は、バレットが通っていたケンブリッジシャー男子高校の美術教師で、彼のクラスで優等生だったバレットの絵「Orange Dahlias In A Vase」は、印象的な作品として教室の壁に飾られ、後にバレットからハーデンの父に贈られました。

フィル・ハーデンは次のように語っています。

「彼は面白くて活発な少年でしたが、僕は彼より6歳年下だったので僕のことをすごく守ってくれました。彼が今でも世界中で高く評価されているのは、僕にとっても素晴らしいことです。

彼と一緒にソファに座って最初の『ドクター・フー』シリーズを観たり、楽しい思い出はたくさんありますが、僕が覚えているのは（ピンク・フロイドの頃とは）違う、もっと若かった頃のシドです。僕よりもずっと彼を思い、この絵を自宅に飾りたいファンがたくさんいます」

また、当時ロジャー・ウォーターズも近所に住んでおり、幼馴染の3人はよく一緒に遊んでいたそうです。