ロジャー・ウォーターズ、発売が遅れているピンク・フロイド1977年の『Animals』リミックス・ヴァージョンについて語る

Roger Waters -- Animals (New Album Mix Release) (Update)


ロジャー・ウォーターズが、2018年に発売予定だったピンク・フロイド1977年のアルバム『Animals』のリミックス・ヴァージョンについて、近況を語りました。

2020年5月21日のMLCニュースでお伝えしたように、ウォーターズはピンク・フロイドのFacebookに投稿することをデヴィッド・ギルモアから禁じられているため、自身のサイトに長文のメッセージを掲載しています。

ウォーターズによると、ジェイムズ・ガスリーが手掛けたリミックス・ヴァージョンには、マーク・ブレイク（フロイドのバイオグラファー）が執筆した新たなライナーノーツがあるものの、デヴィッド・ギルモアが、ウォーターズをメインにしたアルバムの歴史を綴ったライナーノーツに不満を持ち、ライナーノーツを削除しない限り発売しないと主張したためリリースが遅れ、ウォーターズはライナーノーツなしでの発売に同意したそうです。

ロジャー・ウォーターズ公式サイト：Animals – New mix update

ギルモアは、ライナーノーツに書かれた事実に異議を唱えているのではなく、アルバムの歴史について秘密にしておきたいと主張しているそうですが、ウォーターズは、自身とニック・メイスン、ギルモアの3人で事実確認を行なった編集済みのライナーノーツもサイトに掲載しており、「いくつかの純然たる事実が書かれているだけで、物議を醸すようなことは一切ない」としています。

またウォーターズは、次のように綴っています。
「これは、ギルモアと妻のポリー・サムソンが継続している作戦行動のごく一部だ。彼らは、ギルモアが1967年から1985年に参加したピンク・フロイドの作品について、正当な取り分以上のクレジットを要求している。もちろん彼は、今も昔も非常に上手なギタリストでシンガーだが、過去35年にわたりピンク・フロイドで誰が何をしたのか、途方もない嘘をたくさんついてきた。『俺たちはこれをやった』『俺たちがあれをやった』とか、『俺がこれをやった、あれをやった』とか、たくさんあるんだ」

長いメッセージの最後には、「何が本当に起きたのか、その全容は俺の回顧録に書かれている。キミたちやデヴィッドとポリーの興味をそそるといいけどね」と綴られており、ウォーターズが回顧録に取り組んでいることも明かされています。

なお、『Animals』のリミックス・ヴァージョンは、LP＋CD＋Blue-ray＋DVDの4ディスクを収めたボックスセットで発売されますが、発売日は発表されていません。