ニルヴァーナ、1991年のアルバム『Nevermind』のジャケットに登場したベビーから児童ポルノで訴えらえる

ニルヴァーナが1991年に発表したアルバム『Nevermind』は、来月発売30周年を迎えますが、ニルヴァーナのメンバーだったデイヴ・グロールとクリス・ノヴォセリック、故カート・コバーンの遺産管理団体が、同アルバムの表紙にベビーで登場したスペンサー・エルデン（現在30歳）から、連邦児童ポルノ法に違反し、子供に対する性的搾取だったとして訴えられました。

エンタメ・サイトのTMZなどによると、カリフォルニア中央地区連邦裁判所に提出された起訴状には、カヴァー写真を撮影したフォトグラファーのカーク・ウェドルと、アルバムをリリースしたレーベルらも被告として記載されており、エルデンは、当時生後4ヵ月だったために選択の余地がなく、彼の法的保護者も写真の使用を承認する書類に署名しておらず、性器を強調したカヴァー写真により生涯にわたる損害を受けていると主張。またバンドが、彼を保護し、性的搾取と画像の不法取引が広まるのを阻止するための妥当な措置を取らなかったとし、慰謝料と弁護士料などのほか、被告一人につき最低でも15万ドル（約1,650万円）を要求しています。

なお、フォトグラファーのウェドルがこの写真を撮影することになったのは、スペンサーの父リック・エルデンと友人だったためで、父リックが2008年にNPR（ナショナル・パブリック・ラジオ）に語ったところによると、当時子供の写真を撮影していたウェドルから、プール・パーティーでの写真撮影を持ち掛けられ、リックは息子のモデル代としてウェドルから200ドル（約2万2,000円）の謝礼を受け取ったとのこと。

その写真を表紙にしたアルバム『Nevermind』が大ヒットした結果、1991年にゲフィン・レコードから『Nevermind』のプラチナ・コピーとテディ・ベアを贈られたというスペンサーは、その後何年にもわたり成長した自身の画像を使ってアルバムのカヴァー写真を再現し、胸には「Nevermind」の文字を入れ墨していましたが、2016年の『GQオーストラリア』とのインタヴューでは、自身の性器を露出させた『Nevermind』のアートワークに不満があり、「正直言って、今はムカついている」と語っていました。