ピンク・フロイドのフロントマン、故シド・バレットの新ドキュメンタリー完成

「Deadline」によると、ピンク・フロイドのフロントマン、故シド・バレットのドキュメンタリー映画「Have You Got It Yet？」が、先月完成したそうです。

この映画では、バレットの短くも輝かしい音楽キャリアと、メンタルヘルス問題との個人的な戦いに焦点をあて、バンド仲間だったロジャー・ウォーターズ、デヴィッド・ギルモア、ニック・メイソンがバレットの思い出を語っているほか、バレットの妹ローズマリー・ブリーンや、フロイドのマネージャーだったアンドリュー・キングとピーター・ジェナー、ブラーのグレアム・コクソン、ザ・フーのピート・タウンゼント、MGMTのアンドリュー・ヴァンウィンガーデン、劇作家のトム・ストッパードらのインタヴューがフィーチャーされています。

制作に10 年以上の年月を費やした本作は、フロイドを結成したバレットが、精神的安定とサイケデリック・ドラッグの使用に関する懸念から、わずか数年でグループを脱退せざるを得なくなった経緯や、彼の短いソロ・キャリア、隠遁した画家として過ごした最後の30年間についても詳しく説明しており、イギリス人俳優のジェイソン・アイザックスがナレーションを担当しています。

映画の監督は、フロイドの象徴的アルバムのアートワークを制作したグラフィック・デザイナー、ストーム・トーガソンが2013年に他界する前まで手掛けていましたが、彼の他界後は、LAを拠点とする映画監督のロディ・ボガワが完成させ、ボガワは次のようにコメントしています。

「本作は、ブライアン・ウィルソンやカート・コバーンをはじめ、音楽と芸術に携わる多くの人々の悲劇的な物語です。彼らの爆発的でクリエイティヴな原動力は、多くの場合、その成功によるプレッシャーを受け、壊れやすい豊富なエネルギーに依存しています。この映画では、バレットのバンド仲間、恋人、友人や、ミュージシャンたちのレンズと記憶を通じ、音楽界で最も象徴的なカルト人物の一人を描くだけでなく、60年代半ばに育った友人たちのグループを振り返り、その素晴らしい文化的時期における彼らの理想主義、野心、希望、夢を描いています」

なお、本作のサウンドトラックには、フロイドとバレットの楽曲が50曲以上もフィーチャーされ、映画のタイトルはバレットの未発表曲に由来しているとのこと。

映画の公開日は、まだ発表されていません。