ピンク・フロイド『狂気』50周年記念ドキュメンタリー映像、第2&3弾公開中。字幕日本語訳もあり


『狂気』50周年記念ドキュメンタリー映像第二弾公開!「Episode 2 - 『狂気』ツアー」。
ピンク・フロイド『狂気』50周年記念盤がいよいよ3月24日発売となるが、発売に合わせて『狂気』の制作過程をメンバーや関係者が語るドキュメンタリー映像第二弾「『狂気』ツアー」が公開になった。
『狂気』ツアーでは、初めてステージの背後に大きな円型のスクリーンを使用。コンサート用にそれぞれの曲をイメージさせる映像やアニメーションなどが制作された。他、クレーンで照明を動かし、サラウンド・サウンド・システムを使用するなど、他のバンドと一線を画す大規模な演出はコンサート・ツアーの概念をすべて変えてしまうようなインパクトを与えた。
ロジャー・ウォーターズはこう語る。
「『狂気』ツアーは “エレクトリック・シアター” の始まりだった。円形のスクリーンを初めて使ったのが『狂気』のツアーだったんじゃないかな。(円形スクリーンに映し出されるアニメーションの)「タイム」は時代を超えて愛されてきた。ダリっぽいところがあるよね。時計もダリが描いたみたいに、棒やテーブルの端にぶら下がっていそうな形をしているし」
また1974年の『狂気』ツアーでは4人のフォトグラファーが同行、オフショットも含め数多くの貴重な写真の数々が撮影された。それらは3月24日発売の『狂気』50周年記念デラックス・ボックスの「160ページ豪華ハードカヴァー写真集」に収録され、初公開となる。同行フォトグラファーの一人ジル・フルマノフスキーはこう語っている。
「コンサート中に飛行機が向かってくる演出の時、リックが身をかがめている写真がある。飛行機がぶつかって倒れるんじゃないかってね。バンドにとってもとてもいい時期で、誰もがすべてを楽しんでいる絶頂期だった。スポーツもスカッシュやテニス、夏にはクリケットなんかも楽しんでいた。“ロジャーが明日の朝8時からゴルフに行くらしい” とか “320号室でバックギャモン(ボードゲーム)をやっている” なんて教えてもらって、それを撮りに行っていた。彼らの仲間関係を思い出す。本当にハッピーなツアーだった」
▶第二弾映像の全文訳はこちら。
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ピンク・フロイド『狂気』50周年記念ドキュメンタリー映像第三弾公開!「Episode 3 - アートワーク」 ~「50周年を記念したボックスはエジプトの『石棺』をイメージした」。
3月24日に発売となったピンク・フロイド『狂気』50周年記念盤、発売に合わせて『狂気』の制作過程をメンバーや関係者が語るドキュメンタリー映像第三弾「50周年記念ボックスについて」が公開となり、世界で最も有名なジャケットの一つともいえる『狂気』のオリジナル・アートワークにまつわるエピソードとともに、今回の50周年記念ボックスが、エジプトのピラミッド内の「石棺」のイメージで「入れ子」構造(大きな箱の中にそれよりも小さな箱を順番に重ねて入れていく構造。重箱やロシアのマトリョーシカなどが代表的な入れ子構造)で創られた “美術品” のようなイメージであることがわかるものになっている。
『狂気』のアートワークのデザインについてメンバーはこう語っている。
デヴィッド・ギルモア「僕たちは昔から自分たちの写真をジャケットに使いたがらなかった」
ロジャー・ウォーターズ「史上最も知られたジャケットのひとつだろうね」
リチャード・ライト「ずっと眺めてみても飽きないよね」
ニック・メイスン「プリズムがこのアルバムを絶対的に定義づけるロゴなんだ。みんなすぐ『素晴らしい、これで行こう』と言っていたよ」
アートワークのデザインしたヒプノシスのストーム・トーガソンとオーブリー・パウエルもこう語っている。
オーブリー・パウエル「ある日スタジオで光の屈折について書かれた『Light and Color』という本をパラパラめくっていた。それがインスピレーションになった。ストームが『白い光が三角形にぶつかっていきなり虹色になる図が想像できる』といった」
ストーム・トーガソン「『狂気』のプリズムのデザインは基本的に3つの要素からなっている。ひとつはバンドがやっていたライトショー。それを再現しようとした。2つ目は確か歌詞のテーマにあった野心と貪欲。3つ目はリック・ライトのリクエストに応えた。みんな『これこそ僕たちが望んでいたものだ』と言ってくれた」
50年後新しいパッケージでどう再現すべきかということについては、オーブリー・パウエルとグラフィック・デザイナーのペンタグラムとの間で話し合われ、デザインが構築されていった。
ハリー・ピアース(グラフィック・デザイナー:ペンタグラム)「『狂気』の50周年ボックス・セットの元のインスピレーションは『狂気』のピラミッドつながりで、エジプト学に出てくる “石棺” の中が “入れ子” 構造になっている状態をメタファーにした。50周年につながる金色の概念もここからきている。石棺ともいえるボックスを開けると、別のボックスが出てきて、どんどん開けていくと、一番奥にはゴールドのボックスがあって、そこには “オリジナル・アルバムのLP” が入っている、という感じなんだ」
第三弾映像の全文訳はこちら。
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『狂気』50周年記念盤豪華デラックス・ボックス・セット『The Dark Side Of The Moon -50th Anniversary Box Set』には、長年ピンク・フロイドの音を司ってきたジェームス・ガスリーによる『狂気』の2023年最新リマスターCDとLP、『狂気』全曲演奏ライヴ『狂気:ライヴ・アット・ウェンブリー1974』のCDとLP、ピンク・フロイド史上初のアトモス・ミックスを収録したBD、5.1ミックス、ハイレゾミックスなどを収録したBDとDVDが含まれる。更に1972年―1975年の全英・全米ツアーからレア・未発表写真を収録した160ページ・ハードカヴァー写真集、オリジナル盤の76ページ楽譜集、復刻7インチ・アナログ・シングル2枚(「マネー/望みの色を」と「アス・アンド・ゼム/タイム」)、ポスター4枚、ポストカード2枚、1973年にロンドン・プラネタリウムで行なわれた『狂気』試聴会のEMI制作パンフレットおよび招待状のレプリカなど貴重な特典も収録される。

『狂気』50周年記念盤としてリリースされるのは下記の3タイトル。
●3/24発売 『狂気-50周年記念盤デラックス・ボックス・セット』(輸入盤オンリー)
●3/24発売『狂気:ライヴ・アット・ウェンブリー1974』
〈日本独自企画、15大特典付〉
●4/19発売 『狂気-50周年記念SACDマルチ・ハイブリッド・エディション(7インチ紙ジャケット仕様)』
内容は下記特設サイトにて。
『狂気』50周年特設サイト
『狂気ー50周年記念SACDマルチ・ハイブリッド・エディション(7インチ紙ジャケット仕様)』特設サイト
【ピンク・フロイド『狂気』 について】
『狂気(The Dark Side Of The Moon』』はピンク・フロイド8作目のスタジオ・アルバム。現代社会の緊張と抑圧、人間の心のなかに潜む狂気をテーマにした一大コンセプト・アルバムで、バンドとエンジニアのアラン・パーソンズによって生み出された究極の音世界は圧巻。あまりにも象徴的なジャケットのアートワークはヒプノシスによって光のプリズムをモチーフにデザインされた。1973年3月1日にアメリカで発売され、バンド初の全米1位を獲得、シングル・カットされた「マネー」も全米13位とヒットした。全米チャートで741週(15年間)連続ランクインのギネス記録、全世界トータル・セールス5,000万枚以上、史上最も売れたアルバム3位などの記録を打ちたて、音楽史上最も重要な作品のひとつとして今もなお世界中で新しいオーディエンスを開拓し、魅了し続けている。英国では1973年3月16日に(最高位2位)、日本では1973年4月21日ににリリース(最高位2位)された。

ピンク・フロイド 『狂気 - 50周年記念盤ボックス・セット』
(2 x CD, 2 x LP, 2 x Blu-Ray, DVD, 2 x 7" singles, 160 page Hardback Book, 76 page Music Book and memorabilia)
Boxset(2023/3/24)輸入盤

ピンク・フロイド
『狂気 - 50周年記念SACDマルチ・ハイブリッド・エディション(7インチ紙ジャケット仕様)(完全生産限定盤)
・CD(2023/4/19)¥6,600【Amazon.co.jp限定】メガジャケ付
・CD(2023/4/19)¥6,600

ピンク・フロイド
『狂気:ライヴ・アット・ウェンブリー1974 』
・CD(2023/3/24)¥1,750【Amazon.co.jp限定】メガジャケ付
・CD(2023/3/24)¥1,750

ピンク・フロイド
『狂気:ライヴ・アット・ウェンブリー1974』
・LP(2023/3/24)¥4,400【Amazon.co.jp限定】メガジャケ付
・LP(2023/3/24)¥4,400



ピンク・フロイド
『夜明けの口笛吹き』
CD(2017/11/1)¥2,544(紙ジャケット仕様)(完全生産限定盤)

ピンク・フロイド
『神秘』
CD(2017/11/1)¥1,993(紙ジャケット仕様)(完全生産限定盤)

ニック・メイスンズ・ソーサーフル・オブ・シークレッツ
『ライヴ・アット・ザ・ラウンドハウス』
Amazon Music・MP3(SEP 18 2020)¥2,700
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