本国音楽賞ノミネートの実績も誇るカナダのインディ・ロック・バンド、デストロイヤー。汲めども尽きぬ才気の結晶、14作目の新作

MLC初紹介となるカナダはヴァンクーヴァーのバンド、デストロイヤーは、ダン・ベイハーを中心に1995年結成、今年で活動30年を迎えるベテラン・グループ。96年にデビュー・アルバム『We'll Build Them a Golden Bridge』をリリースし、今回発売となる『ダンズ・ブギ』で14作目を数えます。新作は声がニール・テナント似のベイハーと、バンド・アンサンブルを基本としながらシンセ・オリエンテッドなサウンドもあってペット・ショップ・ボーイズを想起させますが、特筆すべきはシンプルに聞こえる(しかし確実に作り込まれていそうな)サウンドが際立たせる楽曲の素晴らしさと、そこへ加わるベテランならではの抜群の安定感。まず2011年に、そして12年を経て2023年に前作『Labyrinthitis』で再びポラリス音楽賞にノミネートされたという実績が物語る、本国で続く高評価の証左が心地よく響いてきます。
〈以下、メイカー・インフォメーションより〉

前作はポラリス・ミュージック・プライズにノミネートされるなど、継続的に好評を博すヴァンクーヴァーのインディ・ロック・バンド、デストロイヤー。奇才ダン・ベイハー率いる彼らの14枚目のアルバム『ダンズ・ブギ』、リリース。アルバムより、ファースト・シングル/ビデオ「Bologna(ボローニャ)」をリリース。
「Bologna」は、デストロイヤーの環境を根本的に再構築したものだ。ダン・ベイハー(Dan Bejar)が初めてバンドのために書いた曲で、ベイハー自身が脇役としてイメージされている。

「“Bologna” のような曲はあまり書いたことがない。この曲の最も重要な部分で、重厚さと気迫を必要とするファースト・ヴァースとサード・ヴァースを歌うのに苦労した。消えてしまうという脅威をリアルに表現する必要があったので、シモーネ(Simone Schmidt:ファイヴァー[Fiver]のシモーネ・シュミット)を呼んだ」とベイハーは「Bologna」について語る。

●デストロイヤー(Destroyer)は2025年3月28日にマージ・レコーズ(Merge Records)からニュー・アルバム『Dan's Boogie』をリリースする。スペクタクル満載のポップ・エピック、個人的なピアノ・バラード、歌と小説と映画の境界線を曖昧にするようなムードの作品など、ダン・ベイハーと彼のコラボレーターたちが確立してきた広大なスペクトルの曲で構成されたこのアルバムは、デストロイヤーにとって画期的なものである。それぞれが、拷問を受けたスパイの心の中にある国家機密の緊迫感にあふれている。更に、『Dan’s Boogie』は、これまでのアルバムにはなかった動きをするという意味でも、また、レコーディングにおいてダン・ベイハーが曲作りのために意図的/非意図的な障壁を次々と突破しなければならなかったという意味でも、バンドにとって斬新なアルバムとなった。矛盾はアルバムの大部分に影響を与え、ベイハーの周囲に渦巻く霧は、彼のジャジーなバラードへの興味が、プロデューサー/ベーシストのジョン・コリンズ(John Collins)によるレッド・ツェッペリンやスクリッティ・ポリッティのようなバンドへの興味とぶつかったときのように、相反する真実と嗜好の摩擦によって照らし出されている。これまでのデストロイヤーのアルバムが世界と格闘していたのに対し、『Dan’s Boogie』は世界と踊り、9つの回想が1つの長い目標の達成へと集約されている。ダン・ベイハーの目は出口を見据えているかもしれないが、彼が直ぐに離れることはないだろう。2025年はデストロイヤーにとって多忙な年となる。ファーザー・ジョン・ミスティ(Father John Misty)をサポートする北米ツアーが終了した直後に、『Dan’s Boogie』はリリースされる。7人編成となるバンドは、6月にイギリスとヨーロッパで約3年ぶりとなる短期ツアーを行なう。

●カナダはヴァンクーヴァーのインディ・ロック・バンド、デストロイヤーは、1995年にフロントマン、ダン・ベイハーを中心に結成された。レギュラーのメンバーやコラボレーターがスタジオやライブに参加。現在、ベイハーの他には、長年のプロデューサーであるジョン・コリンズ(bass)、デヴィッド・カースウェル(David Carswell:guitar)、ニコラス・ブラッグ(Nicolas Bragg:lead guitar)、テッド・ボイス(Ted Bois:keyboards)、ジョシュア・ウェルズ(Joshua Wells:drums)等が在籍する。バンドのディスコグラフィは、様々な音楽から影響を受けており、その結果、アルバムは各々、著しく異なるサウンドを持つ。「毎回ゼロから始めることが、僕の目標のようなもの」とベイハーはこのことについて語る。バンドは、これまでに13枚のスタジオ・アルバムをリリース。2022年3月にリリースされた目下の最新作『Labyrinthitis』は、「Pitchfork」で「ベスト・ニュー・アルバム」に選出されるなど、高評価を獲得。「Polaris Music Prize」のショートリストにもノミネートされた。

■More info:Big Nothing

【リリース情報】2025.3.28 ON SALE[世界同時発売]

デストロイヤー『ダンズ・ブギ』
Destroyer/Dan’s Boogie

ビッグ・ナッシング/ウルトラ・ヴァイヴ
MRG869JCD[CD/国内流通仕様]MRG869JLP-C1[LP/国内流通仕様]
定価:未定[CD/国内流通仕様]未定[LP/国内流通仕様]
世界同時発売、解説付[CD/国内流通仕様]/解説付、限定カラー盤[LP/国内流通仕様]
商品詳細
デストロイヤー
『Dan's Boogie』


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1. The Same Thing as Nothing at All
2. Hydroplaning Off the Edge of the World
3. The Ignoramus of Love
4. Dan’s Boogie
5. Bologna [feat. Fiver]
6. I Materialize
7. Sun Meet Snow
8. Cataract Time
9. Travel Light
商品詳細
デストロイヤー
『Dan's Boogie』


Amazon LP(MAR 28 2025)輸入盤
Side A
1. The Same Thing as Nothing at All
2. Hydroplaning Off the Edge of the World
3. The Ignoramus of Love
4. Dan’s Boogie
Side B
1. Bologna [feat. Fiver]
2. I Materialize
3. Sun Meet Snow
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