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トム・モレロ主催の『Power To The People Festival』で、スプリングスティーンとデイヴ・グロールによるニール・ヤングのカヴァー他、様々な一夜限りの豪華共演が実現
10月3日、トム・モレロが主催する『Power To The People』フェスティヴァルの第1回が開催され、ジャック・ブラック、フー・ファイターズ、ブルース・スプリングスティーンらによる豪華な一夜限りのコラボレーションが実現しました。このフェスはメリーランド州コロンビアのメリーウェザー・ポスト・パヴィリオンを会場に、「平和、愛、正義、そして音楽に満ちた一日」とすることを念頭に企画されたものです。
今年5月の時点で、出演者のラインナップにはスプリングスティーン、フー・ファイターズ、ジョーン・バエズ、システム・オブ・ア・ダウンのサージ・タンキアン、デイヴ・マシューズ、ブリタニー・ハワード、ドロップキック・マーフィーズ、ジャック・ブラック、サイプレス・ヒル、キラー・マイクらが名を連ねていることが確認されており、更に先月にはブラック・サバスのギーザー・バトラー、アンスラックスのスコット・イアン、パール・ジャムのマイク・マクレディらを含む第2弾の出演者が発表されました。
「アーティスト、ファン、活動家、団体、そしてコミュニティのリーダーたちが一堂に会し、音楽の力を称え、集団行動によって変化を促す、忘れられない一日を過ごす」ことを掲げて開催されたこのイヴェントでは、土曜日の早朝の幕開け早々から、幾つものユニークなコラボレーションが繰り広げられました。
このフェス最大のみどころのひとつとなったのは、いまや俳優界のレジェンドとなったジャック・ブラックが、ダリル “DMC” マクダニエルズ、サイプレス・ヒル、トム・モレロ、パブリック・エネミーのチャック・D、そしてアンスラックスのスコット・イアンと共にステージに登場して披露したエアロスミスの「Walk This Way」のカヴァーでした。
フー・ファイターズは、「Times Like These」「All My Life」「The Pretender」「My Hero」「Best of You」「Everlong」に加え、「Young Man Blues」(モーズ・アリソンのペンによる、ザ・フーがカヴァーしたことで有名になった)のカヴァーも披露しました。
更にフロントマンのデイヴ・グロールは、モレロと共にKISSの「Rock and Roll All Nite」をカヴァーし、観客に向けてスピーチを行ないました──2人は弁護士で元米国務長官のジョン・ケリー氏の選挙運動に協力した当時のことを振り返ると共に、この日客席にいた元連邦検事補兼特別検察官のジャック・スミス氏と思しき「新しい友人のジャック」にエールを送りました。
そして、この日ステージ上に最も大勢のスターが揃ったのは、何と言ってもその夜の締めくくりに行なわれたオールスター・ジャムセッションでした。まずスプリングスティーンがステージに一人で登場し、政治色の強い楽曲「Streets Of Minneapolis」を歌った後、バエズをステージに招き、一緒にボブ・ディランの「Chimes Of Freedom」のカヴァーを披露しました。その後モレロが加わってザ・クラッシュの「Clampdown」のカヴァーとスプリングスティーンの「The Ghost of Tom Joad」が演奏され、そこに更にデイヴ・マシューズとナサニエル・レイトリフが参加してCCRの「Fortunate Son」のカヴァーへと突入したのです。
そして、デイヴ・グロールがこのオールスター・ジャムセッションに加わり、ニール・ヤングの「Rockin’ In The Free World」へと雪崩込んだ後は、他の全出演者もステージに集結し、ウディ・ガスリーの「This Land Is Your Land」とジョン・レノンの「Power to the People」というフィナーレを飾るメドレーが披露され、フェスティヴァルは幕を閉じたのでした。
なお、今回のフェスのチケット売上の一部(およびVIPチケットの純収益の100%)は、VoteRidersとHeadCountという2つの団体に寄付されることが発表されています。前者は、全米の投票所における紛らわしく制限的な身分証明書関連の障壁を取り除くことで、民主主義の回復と強化に取り組む、民主主義と有権者支援を推進する団体であり、後者は、音楽ファンに有権者登録を促し、今後の選挙への参加方法についてより深く学べるよう支援する慈善団体とのことです。
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余談ですが、デイヴ・グロール率いるフー・ファイターズはこのフェス前日の10月2日、ニューヨーク郊外のメットライフ・スタジアムで行なわれたAC/DCの全米ツアー最終公演で前座を務めていました。
彼らのメットライフでの公演は当初9月25日に予定されていましたが、東海岸を襲ったノーイースター(強力な温帯低気圧がもたらす悪天候)の影響で、AC/DCの約2年間にわたる『Power Up』ツアーの最終公演は急きょ10月2日に延期されました。急な変更のため、当初予定されていたオープニング・アクトの日程繰りがつかない中で、サプライズ的に発表されたのが、フー・ファイターズが前座を務めるという決定だったのです。
セットの最中のMCで、まだ年端も行かない子供の頃にAC/DCのコンサート・フィルム『Let There Be Rock』を観たというグロールは、感慨深げにこう振り返りました。「俺は11歳にして、ロックン・ロールがああいうものだってことを初めて思い知ったんだ。ロックン・ロールってのは、あんなにもとてつもない血と汗と涙、そして持てるエナジーの総てを注ぎ込まなきゃやれないものなんだって初めて知った──フィル・ラッドがスネアドラムを叩き壊したり、アンガス(・ヤング)がステージ脇で酸素吸入してたりしててさ。俺は11歳の時にあの映画を見て、『このクソみたいな人生の残りの間、俺もずっとああいうことをやっていたい』って思ったんだ。さて、そんなわけで……今夜、俺の子供の頃の夢がまたひとつ現実になったんだよ」
グロールは更にメイン・アクトのAC/DCのセットの最中、ヴォーカルのブライアン・ジョンソンに呼びこまれ、「Highway To Hell」で再びステージに登場しましたが、まるで畏怖の念に駆られているかのように、控えめにステージの端でギターを弾き、バックコーラスに専念していました。子供の頃の夢を叶えたグロールの姿はこちらの動画で観ることができます。
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