ジェフ・ベックがクラプトンに抱いた若き日のライバル意識

pic: KOH HASEBE / Music Life / Shinko Music
ジェフ・ベックの新しいドキュメンタリー映画『ジェフ・ベック / スティル・オン・ザ・ラン ~ ジェフ・ベック・ストーリー』にエリック・クラプトンが出演し、インタビューでジェフ・ベックを称賛していますが、これはベックにとって嬉しいサプライズだったようです。

ベックはローリング・ストーン誌とのインタビューで、次のように語っています。

「彼があの映画に出てくれるなんて思いもしなかったね。何かヤバいことでも言ってるんじゃないかと思って、彼の顔を何度も観察しちゃったよ(笑)。でも、それどころか、彼の話は圧倒的にすごかった」

クラプトンがヤードバーズを脱退し、その後任となったのがベックでした。

「俺たちがレコードを売って、アメリカ・ツアーをしていた時、クラプトンはジョン・メイオールと、客が8人しかいないクラブで演奏してたんだぜ。それが驚くなかれ、クリームを結成したら、俺たちなんて目じゃなくなったからね」

当時の敵対意識はしばらく続いていたようです。ベックは1980年にクラプトンのギグに招待された時の一連の失態についても語っています。

「俺はあのギグで演奏するつもりなんてなかったから、クラプトンと一緒に会場に行ったら、ビールでも飲んでるつもりだったのさ。ところが会場へ向かう途中で、クラプトンが“ブラッキーを弾いてみるかい?”って言うから、俺は思わず、“その曲は知らないな”って言ったら、“違うよ、ブラッキーっていうのは俺のギターのことだよ”って(笑)。

“おっと、いけない!”って、思ったよ。それがまず、あの夜にやった最初のヘマだったな。で、俺は“ギターなんか持ってこなかったから、そのブラッキーを弾くよ”って言ったんだ。そしたら、クラプトンが俺の方に振り向いて、“それってハッタリじゃないよね?”って言うから、俺は“弾くか、弾かないか、どっちかしかないだろ”って言ったんだ。あれは気まずかったな」

ベックは後になって、当時のクラプトンに対するライバル意識が、今から45年前にスティーヴィー・ワンダーからプレンゼントされるも、ワンダーが先に発売してNo.1ヒットになってしまった「Superstition(迷信)」の一件が火種になっていたことに気づいた、と白状しています。

 

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