フォリナーはニュー・アルバムを制作しない!?

フォリナーのフロントマン、ケリー・ハンセンによると、バンドが今後ニュー・アルバムをレコーディングすることはないが、一度に1曲か2曲の曲作りに専念することはあるだろうとのことです。その理由として、音楽業界と音楽配信サービスの現状を指摘したハンセンは、次のように語っています。

「今の時代にフルレンスのCDを制作する価値があるのかどうか疑問だよ。これは僕がいつも言ってることだけど、僕らは2009年に15年ぶりのアルバム『Can’t Slow Down』を作るのに1年を費やして、アメリカとヨーロッパをツアーしたんだ。空き時間はすべて、ニューヨークとロスで作曲とレコーディングに費やしてね。

ミック・ジョーンズがロスまで来てくれたけど、アルバム制作は時間とエネルギーが吸い取られるし、莫大な費用もかかったんだ。それなのに、発売日にはインターネットで無料配信されるんだからね！　自分たちがどれだけ時間をかけて努力したかを考えると、本当にガッカリするし、そういうやり方が本当に上手くいっているとは思えない。だから、一度に1曲か2曲作る方がいいと思うんだ。実際、2016年には、“Flame Still Burns”のミュージック・ビデオを公開して、EPにも収録したけどね。

要するに、ミュージシャンやアーティストとして生計を立てていない人たちにとって、無料でダウンロードして音楽を聴くのが当たり前になるってことさ。それに、いくら配信サービスの有料会員になったところで、ダウンロードやストリーミングでアーティストに入るギャラなんて、スズメの涙だよ。僕の印税報告書によると、僕のヒット曲が42,000回ストリーミングされて、僕が受け取ったのはたったの42セントだからね！ それが今の時代を物語っているよ」