マイケル・ジャクソンのセクハラを描いたドキュメンタリー『リーヴィング・ネヴァーランド』の監督がマイケルの遺産管理団体に反論

pic: KOH HASEBE / Music Life / Shinko Music
1月11日のMLCニュースでお伝えしたように、サンダンス映画祭で1月25日に初公開されたマイケル・ジャクソンのドキュメンタリー映画『リーヴィング・ネヴァーランド(Leaving Neverland)』、この映画の内容を批判したマイケルの遺産管理団体について、監督のダン・リードがハリウッド・リポーターのインタヴューに答えています。

この映画では、過去にマイケルからセクハラ被害を受けたというウェイド・ロブソンとジェームズ・セーフチャックが、母親に付き添われてインタヴューを受けており、マイケルの遺産管理団体は、映画の主人公にもなった当事者二人に言及し、この映画を「偽証者2名の発言だけを基にしたタブロイド的名誉棄損であり、ドキュメンタリーではない」と切り捨てましたが、ダン・リードは次のように語っています。

「この映画は、調査に実績のある経験豊富なドキュメンタリー作家が複雑なストーリーを伝える紛れもない4時間のドキュメンタリーさ。この作品がタブロイドだって? 僕はこの映画の中でジャクソンのキャラクターについては描いていないし、実際に映画を観れば、(被害者となった)二つの家族に関するストーリーで、ジャクソンが単なる物語の要素に過ぎないことがわかるよ。僕は彼のキャラクターを描こうとは思ってないし、彼に対するコメントもしていない。それは、この映画がマイケルについての映画ではないからさ。映画自体は、セクハラについての記述とセクハラが起きた経緯、そして被害者の人生がその後どうなったかを描いているんだ」

「マイケルは、彼の遺産管理団体にとって貴重な存在だからね。マイケルの曲がかかるたびに、遺産管理団体のレジにお金が入るんだから、彼らがマイケルという資産を守ろうとするのは当然だよ」

「ここ1週間で中国から突然1,000通ものメールが届いて、その後突然来なくなった。そのメールには、僕に対する卑劣な言葉や脅し文句が書かれていたけど、組織ぐるみの仕業だってわかったんだ。なぜなら映画の上映を阻止するためにはどうすべきかって事を指示するウェブサイトが見つかって、それをコピペしたメールがあったからね」

「遺産管理団体は、ウェイドとジェームズが金儲けのために映画に出たと非難していたけど、彼らにはいかなる形でも報酬なんて支払われていないし、そこはハッキリさせておかないとね。この映画の製作中に〈#MeToo〉運動が始まって、性的暴力の被害者に対する見方が完全に変わってきているけど、僕はこの映画がその考えを深め、性的虐待の被害者になった少年と男性にも広がること、そして児童性的虐待の原因を世間に知らせるきっかけになることを願ってるんだ」

『リーヴィング・ネヴァーランド』は、3月にアメリカのケーブルテレビHBOとイギリスのチャンネル4で初放送される予定です。

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