ユニバーサル・スタジオ火災を巡る集団訴訟、UMGがサウンドガーデンに訴訟の却下を要請
〈Variety〉によると、8月26日にUMG(ユニバーサル・ミュージック・グループ)が法廷文書を提出し、UMGの弁護士は、2008年の火災で焼失したマスター音源を巡る集団訴訟で、原告となっているサウンドガーデンの訴えに異議を唱えました。
原告側の申し立てには、「火災によりマスター音源が被害に遭ったことをUMGが即座に発表しなかった」ことが含まれており、UMGは、「サウンドガーデンは、マスター音源が焼失したことをUMGから報告されている」という内容のEメールを証拠として提供し、サウンドガーデンに対し、24時間以内に訴訟を取り下げるよう要請しています。
申告書の中で、UMGの弁護士であるスコット・エデルマンは、次のように綴っています。
「原告の弁護団には、“原告のマスター音源が火災で破壊されたかどうかについて、UMGは原告に伝えなかった” という原告の申し立てが誤りであることを示し、UMGがサウンドガーデンと交わした文書を発見した旨を私から報告しました。厳密に言えば、UMGは、サウンドガーデンのアルバム『Badmotorfinger』に関し、アルバム・マスターを編集した2本の1/2インチ・オープン・リールを火事で焼失しましたが、デジタル・オーディオ・テープのセーフティ・コピーを使い、サウンドガーデンの知識と関与により、このアルバムのリマスター版をリリースすることが可能であると、4年以上も前にはっきりとサウンドガーデンに伝えてあります。UMGの保管庫には、現在サウンドガーデン関連の資産が1301件あり、火災の影響を受けた資産は21件のみであり、そのどれもがマルチトラック・マスターではなかったことも、説明してあります」
「UMGの調査により、原告のオリジナル・マスター音源が火事で焼失しなかったことは確認されていますので、即座にサウンドガーデンも原告から撤退するべきです。添付したEメールでもわかるように、サウンドガーデンと彼らの代理人は、どんなに遅くとも2015年の5月から、UMGが火災でサウンドガーデン関連の資産を失ったことを知っているのですから。UMGがサウンドガーデンにその旨を伝えなかったと非難することは、率先して提訴に飛びついた原告側に訴訟前の勉強不足があったと、指摘されることになります」
これに対し、サウンドガーデンの弁護士であるハワード・キングは、『Rolling Stone』誌に次のように語っています。
「(UMGの弁護士事務所である)ギブソン・ダンは世界最大の弁護士事務所かもしれませんが、裁判官ではありませんし、彼らが勝手に決めた告訴取り下げの期限には、何の効力も影響もありません。マスター音源への大きな損害に対する訴訟のために、UMGがどんな情報を集めたかを明らかにするまで、今になって実際には何の損害も受けなかったという彼らの主張を認めることは出来ないのです」
UMGは、原告の訴えを却下すべきだというUMGの申し立てに対して裁判官が判決を下すまで、証拠開示手続きを先延ばしにするよう裁判官に要請しており、公判は11月4日に予定されています。
原告側の申し立てには、「火災によりマスター音源が被害に遭ったことをUMGが即座に発表しなかった」ことが含まれており、UMGは、「サウンドガーデンは、マスター音源が焼失したことをUMGから報告されている」という内容のEメールを証拠として提供し、サウンドガーデンに対し、24時間以内に訴訟を取り下げるよう要請しています。
申告書の中で、UMGの弁護士であるスコット・エデルマンは、次のように綴っています。
「原告の弁護団には、“原告のマスター音源が火災で破壊されたかどうかについて、UMGは原告に伝えなかった” という原告の申し立てが誤りであることを示し、UMGがサウンドガーデンと交わした文書を発見した旨を私から報告しました。厳密に言えば、UMGは、サウンドガーデンのアルバム『Badmotorfinger』に関し、アルバム・マスターを編集した2本の1/2インチ・オープン・リールを火事で焼失しましたが、デジタル・オーディオ・テープのセーフティ・コピーを使い、サウンドガーデンの知識と関与により、このアルバムのリマスター版をリリースすることが可能であると、4年以上も前にはっきりとサウンドガーデンに伝えてあります。UMGの保管庫には、現在サウンドガーデン関連の資産が1301件あり、火災の影響を受けた資産は21件のみであり、そのどれもがマルチトラック・マスターではなかったことも、説明してあります」
「UMGの調査により、原告のオリジナル・マスター音源が火事で焼失しなかったことは確認されていますので、即座にサウンドガーデンも原告から撤退するべきです。添付したEメールでもわかるように、サウンドガーデンと彼らの代理人は、どんなに遅くとも2015年の5月から、UMGが火災でサウンドガーデン関連の資産を失ったことを知っているのですから。UMGがサウンドガーデンにその旨を伝えなかったと非難することは、率先して提訴に飛びついた原告側に訴訟前の勉強不足があったと、指摘されることになります」
これに対し、サウンドガーデンの弁護士であるハワード・キングは、『Rolling Stone』誌に次のように語っています。
「(UMGの弁護士事務所である)ギブソン・ダンは世界最大の弁護士事務所かもしれませんが、裁判官ではありませんし、彼らが勝手に決めた告訴取り下げの期限には、何の効力も影響もありません。マスター音源への大きな損害に対する訴訟のために、UMGがどんな情報を集めたかを明らかにするまで、今になって実際には何の損害も受けなかったという彼らの主張を認めることは出来ないのです」
UMGは、原告の訴えを却下すべきだというUMGの申し立てに対して裁判官が判決を下すまで、証拠開示手続きを先延ばしにするよう裁判官に要請しており、公判は11月4日に予定されています。
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