ボブ・ディラン、600曲以上の音楽著作権をユニバーサル・ミュージック・グループに売却



ボブ・ディランが、およそ60年のキャリアにおいて所有していた全600曲以上の音楽著作権をユニバーサル・ミュージック・パブリッシング・グループ(UMPG)に売却しました。
この契約には、ディランの代表曲「Blowin’ in the Wind」「Mr. Tambourine Man」「The Times They Are a-Changin」「Like a Rolling Stone」はもちろんのこと、初期の曲から2020年の最新アルバム『Rough and Rowdy Ways』に至るまでのオリジナル曲のほか、ディランが著作権を所有していたザ・バンド1968年の大ヒット曲「The Weight」(ロビー・ロバートソン作曲)や、ディランが他のアーティストと共作した曲の権利も含まれ、さらに今後他のアーティストがディランの曲をカヴァーするたびに、その印税もUMPGが受け取ることになりますが、ディランが将来的に作曲する楽曲は含まれていません。

『ニューヨーク・タイムズ』紙によると、売却価格は公表されていませんが、桁外れの3億ドル(約312億円)を超えたのではないかとのことです。

今回の契約についてボブ・ディランはコメントを発表していませんが、ユニバーサル・ミュージック・グループのCEOルシアン・グレンジは次の声明を発表しています。

「ソングライティングの技術があらゆる素晴らしい音楽の根本的な鍵であり、ボブがその技術における最も偉大な熟練者の一人であることは周知の事実です。輝かしく感動的で、洞察力のある刺激的で美しい彼の曲は、半世紀以上前に書かれようが昨日書かれた曲であろうが、時代を超えた不朽の名作です。今から何十年、何世紀経っても、ボブ・ディランの歌詞と音楽は歌われ、演奏され、大切にされ続けていくと確信しています」

また、UMPGのCEOジョディ・ガーソンは、「史上最も偉大なソングライターの一人であるボブ・ディランの作品を代表するということは、名誉であり責任でもあるのです。彼の文化的意義は、どれだけ誇張しても、し過ぎることはありません」と語っています。
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