東儀秀樹/典親親子出演、The Queen Day Vol.8 〜HOT SPACE 40周年記念〜 4/17(日)イベント・レポート

4月17日(日)東京・羽田空港・TIAT SKY HALL

今週の日曜(4月17日)に羽田空港・TIAT SKY HALLにて開催された、The Queen Day Vol.8 〜HOT SPACE 40周年記念〜のイベント・レポートです。ゲストに東儀秀樹さん、典親さん親子をお招きし、ライヴにはQUEERが出演。弊社刊『クイーン全曲ガイド』著者としてもお馴染み、石角隆行氏が司会を務めつつがなく開催、大盛況のうちに幕を閉じました。現場にいらしていた皆さん、配信でご覧になった方は今一度、そして残念ながらご参加になれなかった皆さんはこのレポートでその場の雰囲気を味わいつつ、次回には是非ご参加ください!

「変わったことで勝負しよう」っていう気質がクイーン。
安全に行けば大丈夫なのに、それを良しとしないのが凄い。

 ── 東儀秀樹

MUSIC LIFE CLUB Presents 
The Queen Day Vol.8 
〜HOT SPACE 40周年記念〜 イベント・レポート

1975年4月17日。クイーンが初めて羽田空港に降り立ち日本の地を踏んだ日を記念した「The Queen Day」。今年も同日、東京羽田空港・TIAT SKY HALLにて「クイーン・デイVol.8」が開催された。東京都のまん延重点措置の終了を受け、収容人数も上限の80%まで緩和。マスク着用と声を出せない状況下ではあったが、無事に開くことができた。

今回のメニューはアルバム『Hot Space』のリリース40周年を記念し、トリビュートバンドのQUEER(クイーア)が1982年の “HOT SPACE JAPAN TOUR” のセットリストを演奏。トーク・ゲストにはクイーン・ファンとして知られる雅楽師の東儀秀樹さん、典親さん親子が参加というもの。クイーン研究家石角隆行さんの構成・進行で進められた。


〈第一部〉
トーク・ゲスト 東儀秀樹さん、典親さん


前半は東儀秀樹さん、典親さんのこれまで辿った音楽遍歴が語られ、スクリーンには東儀さんの中高生時代の写真が映し出され、客席からはため息が漏れる。そしてここからはいよいよクイーンの話に。スクリーンには二人の好きなクイーンの曲が映し出される。

[東儀さん]
「父より子へ」「オウガ・バトル」「ホワイト・クイーン」「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」
[典親さん]
「父より子へ」「オウガ・バトル」「ホワイト・クイーン」「’39」「ムスターファ」

なんとなんと、示し合わせたように親子の好きな曲が重複!

意外なところでは典親さんセレクトの「ムスターファ」。「好きなんですよ。入っているのがクイーンっていうロック・バンドのアルバムなのにタイトルが『ジャズ』、それであのジャケット。で、興味を持って針を落としたらいきなりの中東風に衝撃を受けて。クイーンらしい表現だと思いました。ブライアンのギター・ソロも楽しいし」。この曲は寝るときによくかけているとのことだ。
続いて二人の好きなクイーンのアルバム、これはジャケットが映し出されると、再び会場がどよめく。これまた順番は違えど全く同じ作品をセレクション。

[東儀さん]
『クイーン II』『シアー・ハート・アタック』『オペラ座の夜』
[典親さん]
『クイーン II』『オペラ座の夜』『シアー・ハート・アタック』

お互いに『クイーン II』を一番に挙げていて、さらに大好きな曲というのもアルバム収録の「父より子へ」。

典親さんは 「クイーンのアルバムで一枚だけ選ぶとしたら『クイーン II』。好きな曲を一曲だけ選べと言われたら2曲目の “父より子へ”。オープニングの “プロセッション” から入る流れ、ノーブルなクラシックのようなギター・オーケストレーションから一気に広がるところが大好きで、まず冒頭で衝撃を受けました」と熱く語り、東儀さんも「“父から子へ” の中にはノーブルなクラシカルっぽい雰囲気もあれば、もの凄いハード・ロック、プログレッシヴ的な要素全部含めてあって、前半のクイーンの形/テイストが一曲で全部楽しめる感じですね」と絶賛。

『シアー・ハート・アタック』では大ヒットした「キラー・クイーン」についても東儀さんは「初期から〈変わったことで勝負しよう〉っていう気質がクイーン。安全に行けば大丈夫なのに、それを良しとしないのが凄いところだと思います」と分析する。同じように典親さんも『オペラ座の夜』での他のロック・バンドが決してやらないようなタイプの楽曲「シーサイド・ランデブー」や「グッド・カンパニー」をやって大成功している所にも注目。「本当に面白いことを思いつくバンドだなと思いました」と続けた。

オール・ハンドメイド・ギター〈Togi Special〉

その「父より子へ」に倣うわけではないがクイーン好きの二人が世界で一つしかないギターを……とオール・ハンドメイドで製作された〈Togi Special〉も登場。

そして〈クイーン・ディ〉を記念して──と東儀さんの笙(しょう)による「プロセッション」(部分)から、典親さんのピアノと東儀さんの篳篥(ひちりき)で「ボヘミアン・ラプソディ」、さらに典親さんがギターに持ち替えての「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」が演奏された。場内からはこのサプライズ・プレゼントに大きな拍手が送られた。

『ホット・スペース』 

そしてトークの最後は、本日QUEERが演奏する『ホット・スペース』を紹介する石角さんの座学講座。「愛という名の欲望」「地獄へ道づれ」という二大ヒットを生んだ後、クイーンがよりブラック・ミュージック的なアプローチを行なったアルバム。東儀さん親子は前のトークコーナーでステージを降りる予定であったが、急遽、このコーナーにも参加。アルバム『ホット・スペース』への、二人の想いも語って頂いた。


─────────────


〈第二部〉
QUEER ライヴ


15分の場内換気を兼ねたインターミッションを経て、第二部はQUEENの〜トリビュート・バンドQUEER(クイーア)。そのヴィジュアルや、楽器、ステージングへのこだわりは筋金入りのファンも納得。今回は1982年の “HOT SPACE JAPAN TOUR” のセットリストにちなんだもので、なかなか演奏される機会がない「Action This Day」「Staying Power」「Back Chat」といったこのツアーならではのナンバーも聞くことができた。

 そしてまたまたのサプライズ、なんと「Now I’m Here/誘惑のロックンロール」に Togi Special を持った東儀さんと典親さんが飛び入り参加。しかも典親さん/ヴォーカル、東儀さん/コーラスというスペシャルなもの。QUEERのメンバーとも絡みながらの豪華なステージに大きな拍手が送られた。

 アンコール「ウィ・ウィル・ロック・ユー」では場内総立ちで手拍子、そのリズムにのってステージには無数の紙テープが投げ入れられる。最後は全身に英国国旗と紙テープのガウンを纏ったフレディが拳を突き上げてフィナーレ。

QUEER 演奏楽曲

SE:フラッシュのテーマ
1. ヒーロー~
2. ウィ・ウィル・ロック・ユー(fast)
3. アクション・ディス・デイ
4. プレイ・ザ・ゲーム
5. ステイング・パワー
6. バック・チャット 
7. ナウ・アイム・ヒア
8. 地獄へ道づれ
9. アンダー・プレッシャー 
10. ボヘミアン・ラプソディ
11. タイ・ユア・マザー・ダウン
〈ENCORE〉
12. ウィ・ウィル・ロック・ユー
13. 伝説のチャンピオン
SE:ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン

再度、東儀さん、典親さんがQUEERメンバーと共に挨拶。

東儀:めっちゃくちゃ楽しかったです。最近こういう熱いライヴをしてなかったから──クセになりそう。
典親:本当に楽しかったです、いい経験になりました。裏で聴いてても本当に感動しました、ありがとうございます。

場内大拍手で2時間40分に及んだイベントは終了。スクリーンには次回、次々回の告知が映し出された。

2022年11月23日(水・祝)秋のクイーン・デイ
2023年4月15日(土)戦慄の王女 50周年記念

※開催は予定です。

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