デペッシュ・モードのキーボーディスト、アンディ・フレッチャーが60歳で死去

 

デペッシュ・モードの共同創設者/キーボーディストのアンディ・フレッチャー(Andy Fletcher)が5月26日、60歳で死去しました。死因は公表されていませんが、バンドの側近筋によると自然死だったそうです。

バンドは次の声明を発表しています。
「我々の親愛なる友人、家族の一員でバンド仲間でもあるアンディ・“フレッチ”・フレッチャーの早すぎる死にショックを受け、大きな悲しみに包まれています。フレッチは本当に心優しい人で、サポートが必要な時、陽気な会話と笑い、冷たいビールが必要な時も必ずそばにいてくれました。ご家族にお悔やみを申し上げると共に、彼らのプライヴァシーを考慮していただければ幸いです」
フレッチャーは1961年に英ノッティンガムで生まれ、70年代後半に友人のヴィンス・クラークとバンドを結成した後、1980年にマーティン・ゴアを加えた3人で、シンセ・グループのコンポジション・オブ・サウンドを結成しました。同年、このバンドにヴォーカリストのデイヴ・ガーンが参加し、バンド名をデペッシュ・モードに改名、1981年にデビュー・アルバム『Speak & Spell』を発表したものの、間もなくクラークが脱退しました。

翌1982年のセカンド・アルバム『A Broken Frame』はトリオとしてレコーディングし、続いてアラン・ワイルダーが加入。1984年のシングル「People Are People」がUKチャートで第4位、USチャートで13位を記録し、バンド初の国際的ヒット曲になりました。

ワイルダーが脱退した1995年以降は、再びガーンとゴア、フレッチャーを核とするトリオとして活動し、フレッチャー最後のスタジオ・アルバム『Spirit』(2017年)のサポート・ツアー「Global Spirit」に至るまでワールド・ツアーも行なっていましたが、2018年7月25日のベルリン公演が、グループ最後のパフォーマンスになりました。

デペッシュ・モードは、母国UKで全スタジオ・アルバム14作がトップ10に入り、アメリカでも1990年のアルバム『Violator』以降、全8作がトップ10入りを果たしました。

フレッチャーは、バンドの作曲に深く関わったことはありませんでしたが、バンドにマネージャーがいなかった時期にはその役目を担い、スポークスマンとしても活躍していました。2002年には独自レーベルのトースト・ハワイを設立し、またDJとしても頻繁にツアーを行ない、デペッシュ・モードのリミックスで盛り上げていました。

なお、デペッシュ・モードは2020年、「ロックの殿堂」入りを果たしています(2020年1月16日MLCニュース参照)。
 
安らかなる眠りをお祈りいたします。

※海外における公演の多くにおいては、オーディエンスによる携帯での撮影、そしてその画像・動画のアップロードがアーティスト側にプロモーションの一環として了承・推奨されている場合が多いため、MUSIC LIFE CLUBではそういった情報も掲載しています。

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Depeche Mode
『101』


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