ボストンのアイリッシュ・パンク・バンド、ドロップキック・マーフィーズ、ウディ・ガスリーの言葉に命を吹き込んだ11枚目の新作が完成

ドロップキック・マーフィーズの新作は、あのウディ・ガスリー(1912-1967)による未発表の詩を遺族から提供してもらい、そこに楽曲を付けた10曲をまとめあげたもの。半世紀以上前の詩作が現代にも有効なのは、ガスリーの慧眼によるものなのか、はたまた世界が進歩していないからなのか……。
〈以下、メイカー・インフォメーションより〉

ボストンのアイリッシュ・パンク・バンド、ドロップキック・マーフィーズ、11枚目のアルバムが完成。フォーク・シンガー、ウディ・ガスリーの言葉に命を吹き込んだ新作『ディス・マシン・スティル・キルズ・ファシスツ』、リリース。アルバムより、「Two 6's Upside Down」のビデオを公開。
●ドロップキック・マーフィーズ(Dropkick Murphys)は、ウディ・ガスリー(Woody Guthrie)の言葉に命を吹き込んだニュー・アルバム『ディス・マシン・スティル・キルズ・ファシスツ』(現代『This Machine Still Kills Fascists』)をリリースする。アルバムに収録される10曲の中で、バンドはウディ・ガスリーの1940/50年代の言葉を現代に蘇らせ、現代社会に関連する音楽を生み出している。しかも、ウディの歌詞に生命を吹き込むために、いつものようにエレキギターを用いず、アンプを一台も使っていない。『This Machine Still Kills Fascists』となったコラボレーションは、ウディの娘、ノラ・ガスリー(Nora Guthrie)とバンドの間で10年以上前から暖められていたアイデアで、ノラは長年にわたって父の未発表の歌詞のコレクションをバンドのためにキュレートしてきた。問題は、それをまとめる適切なタイミングを見つけることだった。

2021年後半、ドロップキック・マーフィーズの共同リード・ヴォーカリスト、アル・バー(Al Barr)が、病弱な母親の介護のためにバンドを休養したとき、バンドは通常のドロップキック・マーフィーズのアルバムを制作することに不安を感じていた。こうして、ウディのプロジェクトに取り組む完璧なタイミングが訪れ、バンドはウディの時代を超越した歌詞にドロップキック・マーフィーズの音楽的なひねりを加えて、より多くの命を吹き込む機会に飛びついたのだ。その結果、『ディス・マシン・スティル・キルズ・ファシスツ』は誕生した。100年近く離れているとはいえ、同じ志を持つ反抗的なアーティストたちがコラボレーションすることで、真の結実がもたらされたのだ。「ウディ・ガスリーはパンクの元祖だ。彼は時代の流れに逆らい、善戦し、自分の信念を語り、歌った。彼が書いたものを読むとやる気が出るし、彼の勇気に触発される。一人の男と一本のギター、それはパワフルなものだ」とバンドの創始者であるケン・ケイシー(Ken Casey)は説明する。アルバムのタイトルは、ウディ・ガスリーが第二次世界大戦中の1940年代初頭にギターに描き始めた「THIS MACHINE KILLS FASCISTS」というメッセージにオマージュを捧げたものだ。バンドと彼らの長年のプロデューサーであるテッド・ハット(Ted Hutt)は、アルバムをタルサのスタジオ、ザ・チャーチ(The Church)でレコーディングするという好都合な方法をとった(ここは、ウディの生家から数分のところにあり、今はウディ・ガスリー・センターがある)。この歴史的なスタジオは、レオン・ラッセル(Leon Russell)が設立し、伝説的なシェルター・レコーズ(Shelter Records)の原点となった場所だ。

●アル・バー(lead vocals)、ティム・ブレナン(Tim Brennan:guitars, tin whistle, accordion, piano, vocals)、ケン・ケイシー(lead vocals)、ジェフ・ダローザ(Jeff DaRosa:guitars, banjo, mandolin, vocals)、マット・ケリー(Matt Kelly:drums, percussion, vocals)、ジェイムズ・リンチ(James Lynch:guitars, vocals)によるドロップキック・マーフィーズは、ボストンのロックンロールの負け犬がチャンピオンになったことを誇りに思っている。ゴールド・ディスクとなった2005年のアルバム『The Warrior's Code』(クラシックである「I’m Shipping Up To Boston」を収録)を代表とする名高いディスコグラフィにより、アルバムは800万枚以上の売り上げを記録。3作がビルボードのトップ10を獲得している。また、ストリーミングは5億を超え、複数の大陸でライヴはソールド・アウトとなっている。近年では、2013年のアルバム『Signed and Sealed in Blood』に収録された「Rose Tattoo」が「Loudwire」の「Top 66 Best Of The Decade Rock Songs」の21位にランクイン。2017年のアルバム『11 Short Stories Of Pain & Glory』は、ビルボード・トップ200で8位、同インディでは1位を獲得。2021年には記念すべき10枚目のアルバム『Turn Up That Dial』をリリースした。

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ドロップキック・マーフィーズ
『This Machine Still Kills Fascists』


Amazon Music・MP3(2022/9/30)¥1,800
ドロップキック・マーフィーズ『ディス・マシン・スティル・キルズ・ファシスツ』
Dropkick Murphys/This Machine Still Kills Fascists

ビッグ・ナッシング/ウルトラ・ヴァイヴ
DLM002CDJ[CD]
世界同時発売、解説付

1. Two 6’s Upside Down
2. Talking Jukebox
3. All You Fonies
4. Never Git Drunk No More(featuring Nikki Lane)
5. Ten Times More
6. The Last One(featuring Evan Felker of Turnpike Troubadours)
7. Cadillac, Cadillac
8. Waters Are A'risin
9. Where Trouble Is At
10. Dig A Hole(featuring Woody Guthrie)
商品詳細
Dropkick Murphys
『Turn Up That Dial』


Amazon Music・MP3(2022/3/18)¥1,800[Expanded Edition]
CD(2021/4/30)輸入盤
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Dropkick Murphys
『Sing Loud, Sing Proud』


Amazon Music・MP3(2001/2/6)¥1,500
CD(2017/4/3)輸入盤
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