映画『リバイバル69 ~伝説のロックフェス~』公開記念トークイベント第2弾、萩原健太 × 宮治淳一登壇
ドキュメンタリー映画『リバイバル69 ~伝説のロックフェス~』公開記念トークイベント、第2弾のレポートです。今回は萩原健太氏(音楽評論家)と宮治淳一氏(ラジオDJ)が登壇。作品の深掘りしています。

〈以下、公式インフォメーションより〉
新旧のロック・レジェンドが勢ぞろい!
ジョン・レノンが急遽参加し、ビートルズ終焉ののろしともなった
伝説の音楽フェスティバルの「真実」を描く傑作ドキュメンタリー。
リバイバル69 ~伝説のロックフェス~
萩原健太(音楽評論家)× 宮治淳一(ラジオDJ)登壇
【公開記念トークイベント第2弾】オフィシャルレポート
伝説の音楽フェスティバルの「真実」を描く傑作ドキュメンタリー。
リバイバル69 ~伝説のロックフェス~
萩原健太(音楽評論家)× 宮治淳一(ラジオDJ)登壇
【公開記念トークイベント第2弾】オフィシャルレポート
ビートルズ終焉ののろしになったとも言われる、ウッドストックと並び称されるロック史を大転換させた伝説の音楽フェスティバルの「真実」を描く傑作ドキュメンタリー『リバイバル69 ~伝説のロックフェス~』が、絶賛公開中です。公開を記念して音楽評論家の萩原健太氏と、ラジオDJの宮治淳一氏によるトークイベントを開催いたしました。
『リバイバル69 ~伝説のロックフェス~』公開記念トークイベント第2弾
【日時】10/9(月)
【会場】ヒューマントラストシネマ渋谷
【ゲスト】萩原健太さん(音楽評論家)、 宮治淳一さん(ラジオDJ)
『リバイバル69 ~伝説のロックフェス~』公開記念トークイベント第2弾
【日時】10/9(月)
【会場】ヒューマントラストシネマ渋谷
【ゲスト】萩原健太さん(音楽評論家)、 宮治淳一さん(ラジオDJ)
音楽ドキュメンタリー映画『リバイバル69 ~伝説のロックフェス~』のイベントが10月9日、ヒューマントラストシネマ渋谷にて開催され、音楽評論家の萩原健太氏と、ラジオDJの宮治淳一氏がトークショーを行ないました。
本作は、1963年9月13日にカナダ・トロント州で行なわれた伝説的な音楽フェスティバル「トロント・ロックンロール・リバイバル 1969」の裏側を描いたドキュメンタリー映画。チャック・ベリー、ジェリー・リー・ルイスといったロック草創期の巨人から、ジョン・レノン、ドアーズなどのスーパースター、そして当時無名だったアリス・クーパーまでもが顔をそろえ、2万人を優に超える観客を集めたフェスの裏側にあった驚くべき事実が明かされる。
萩原氏は「2万人を集めるフェスが、こんな適当な仕切りで実現していたというのがすごいよね」と映画を観た感想を述べると、宮治氏も「結果を字面だけで見ると、本当にすごいミュージシャンが集まっているのですが、その裏側がこんないい加減だったというのは驚きです」と笑う。
フェスのタイトルには「リバイバル」と銘打たれているが、萩原氏は「実はこの時期、ロックンロールの全盛期から10年ぐらいしか経っていない。リトル・リチャードやジェリー・リー・ルイスなんてまだ30代ですからね。それでリバイバルっていうのですから、1960年代の音楽シーンのスピードがいかに速かったかが分かる」と述べると「レコーディング技術の発達はもちろん、アメリカでは公民権運動やベトナム戦争など社会背景の変化で、音楽も大きく変わった。特にビートルズがデビューしてからの速さは特質できるんですよね。ロックンロールが古くなる速さがすごかった」と解説する。
宮治氏も「チャック・ベリーたちのロックンロールは、間違いなく新しい音楽でしたが、10年でリバイバルになるというのは本当にすごい。いま2000年以降にデビューした人たちをリバイバルとは言わないですからね」と追随する。
「リバイバル」として表現されたロックンロール。しかし劇中、ジョン・レノンが「Blue Suede Shoes」を演奏したシーンについて萩原氏は「カール・パーキンスの演奏をそのままのリズムで演奏したんですよね。それを見ても、ジョンはロックンロールにリスペクトを抱いているのが分かる」と触れると「面白いのは、ロックンロールのスターは、ビートルズによって引導を渡されたのですが、ビートルズ当人たちは、チャック・ベリーらロックの巨人たちをリスペクトしている。そのあたりが非常に興味深いです」と語っていた。
また伝説の巨人たちの “噂” が映像として確認できることも、本作の魅力だという。萩原氏は「チャック・ベリーはバンドを現地で調達するという伝説があるのですが、本当なんだなというのが分かる」と笑うと「ボ・ディドリーがロン・ウッドと一緒に来日した際にウッドにインタビューをしたことがあるのですが、そのとき『ディドリーのギターケースには人生が入っている』と話していたのです。過去のことで誰も信じられないから、ギターケースにパスポートも預金通帳、着替えまですべて入れていたと。そんな人がこんな軽やかな演奏をするんですから」と懐かしそうに語っていた。
「ウッドストック」のフェスから約1か月後に行なわれた「トロント・ロックンロール・リバイバル 1969」の魅力は “予定調和ではない” こと。宮治氏は「ジョンが表に出てきてギターを弾くということはありましたが、D.A.ペネベイカーが良くこの映像を撮っていましたよね」と意義を述べると、萩原は「いわゆるハプニング的なことで成り立っているからこそ、ここまで印象的なものになった」と現代のようにシステマチックな仕切りのなか行われたものではなかったからこそ、伝説になったと主張する。
「字幕監修をしていたのですが、一度だけでは消化しきれず観るたびに新しい発見がある映画」と萩原氏が語ると、宮治氏も「スピード感がある音楽界をリアルに感じることができます」と作品の見どころを語る。
最後に萩原は「本当にいろいろなミュージシャンの面白さが描かれていますが、僕はリトル・リチャードのすごさを感じました。人種の問題やLGBTQ問題など、現代的なテーマをこの時期から持っている。僕は字幕監修で彼のパーソナルをどう表現するか悩んだんです。どちらにもとれるように中性的に表現してもらうようにお願いしました」と語ると、宮治氏は「僕はジェリー・リー・ルイスの人と交わらない感じに注目してほしい。キラーと呼ばれていただけのことはある。孤高さがすごい」と語っていた。
本作は、1963年9月13日にカナダ・トロント州で行なわれた伝説的な音楽フェスティバル「トロント・ロックンロール・リバイバル 1969」の裏側を描いたドキュメンタリー映画。チャック・ベリー、ジェリー・リー・ルイスといったロック草創期の巨人から、ジョン・レノン、ドアーズなどのスーパースター、そして当時無名だったアリス・クーパーまでもが顔をそろえ、2万人を優に超える観客を集めたフェスの裏側にあった驚くべき事実が明かされる。
萩原氏は「2万人を集めるフェスが、こんな適当な仕切りで実現していたというのがすごいよね」と映画を観た感想を述べると、宮治氏も「結果を字面だけで見ると、本当にすごいミュージシャンが集まっているのですが、その裏側がこんないい加減だったというのは驚きです」と笑う。
フェスのタイトルには「リバイバル」と銘打たれているが、萩原氏は「実はこの時期、ロックンロールの全盛期から10年ぐらいしか経っていない。リトル・リチャードやジェリー・リー・ルイスなんてまだ30代ですからね。それでリバイバルっていうのですから、1960年代の音楽シーンのスピードがいかに速かったかが分かる」と述べると「レコーディング技術の発達はもちろん、アメリカでは公民権運動やベトナム戦争など社会背景の変化で、音楽も大きく変わった。特にビートルズがデビューしてからの速さは特質できるんですよね。ロックンロールが古くなる速さがすごかった」と解説する。
宮治氏も「チャック・ベリーたちのロックンロールは、間違いなく新しい音楽でしたが、10年でリバイバルになるというのは本当にすごい。いま2000年以降にデビューした人たちをリバイバルとは言わないですからね」と追随する。
「リバイバル」として表現されたロックンロール。しかし劇中、ジョン・レノンが「Blue Suede Shoes」を演奏したシーンについて萩原氏は「カール・パーキンスの演奏をそのままのリズムで演奏したんですよね。それを見ても、ジョンはロックンロールにリスペクトを抱いているのが分かる」と触れると「面白いのは、ロックンロールのスターは、ビートルズによって引導を渡されたのですが、ビートルズ当人たちは、チャック・ベリーらロックの巨人たちをリスペクトしている。そのあたりが非常に興味深いです」と語っていた。
また伝説の巨人たちの “噂” が映像として確認できることも、本作の魅力だという。萩原氏は「チャック・ベリーはバンドを現地で調達するという伝説があるのですが、本当なんだなというのが分かる」と笑うと「ボ・ディドリーがロン・ウッドと一緒に来日した際にウッドにインタビューをしたことがあるのですが、そのとき『ディドリーのギターケースには人生が入っている』と話していたのです。過去のことで誰も信じられないから、ギターケースにパスポートも預金通帳、着替えまですべて入れていたと。そんな人がこんな軽やかな演奏をするんですから」と懐かしそうに語っていた。
「ウッドストック」のフェスから約1か月後に行なわれた「トロント・ロックンロール・リバイバル 1969」の魅力は “予定調和ではない” こと。宮治氏は「ジョンが表に出てきてギターを弾くということはありましたが、D.A.ペネベイカーが良くこの映像を撮っていましたよね」と意義を述べると、萩原は「いわゆるハプニング的なことで成り立っているからこそ、ここまで印象的なものになった」と現代のようにシステマチックな仕切りのなか行われたものではなかったからこそ、伝説になったと主張する。
「字幕監修をしていたのですが、一度だけでは消化しきれず観るたびに新しい発見がある映画」と萩原氏が語ると、宮治氏も「スピード感がある音楽界をリアルに感じることができます」と作品の見どころを語る。
最後に萩原は「本当にいろいろなミュージシャンの面白さが描かれていますが、僕はリトル・リチャードのすごさを感じました。人種の問題やLGBTQ問題など、現代的なテーマをこの時期から持っている。僕は字幕監修で彼のパーソナルをどう表現するか悩んだんです。どちらにもとれるように中性的に表現してもらうようにお願いしました」と語ると、宮治氏は「僕はジェリー・リー・ルイスの人と交わらない感じに注目してほしい。キラーと呼ばれていただけのことはある。孤高さがすごい」と語っていた。
リバイバル69 ~伝説のロックフェス~
監督:ロン・チャップマン
2022年/カナダ、フランス/英語/97分/カラー/5.1ch/ビスタ/原題:REVIVAL69: The Concert That Rocked the World
字幕翻訳:川田菜保子
提供:東北新社/バップ
配給:STAR CHANNEL MOVIES
© ROCK N' ROLL DOCUMENTARY PRODUCTIONS INC., TORONTO RNR REVIVAL PRODUCTIONS INC., CAPA PRESSE (LES FILMS A CINQ) 2022
公式HP:リバイバル69 ~伝説のロックフェス~
10/6(金)、ヒューマントラストシネマ渋谷、角川シネマ有楽町ほか全国公開
〈STAR CHANNEL MOVIESとは?〉
日本初の映画専門チャンネルとして、⻑年にわたり数多くの作品を放送し続けてきたスターチャンネルの映画レーベル。感動や衝撃、忘れられない余韻が残る、私たちの “心が求める” 作品を、スターチャンネルならではの視点で世界中からセレクトし、映画ファンの皆様にお届けします。
star-ch.jp




ディスカバー・ビートルズ THE BOOK
2,970円
NHK-FM『ディスカバー・ビートルズ』制作班(編)
ナビゲーター:杉 真理 & 和田 唱
監修:藤本国彦
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ビートルズをこよなく愛する杉 真理&和田 唱がナビゲートするラジオ番組が待望の書籍化
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